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赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま 36話~40話

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赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま (36)
 清子の日記

 深夜の布団の中。清子が、電気スタンドを引き寄せる。
ついさっき、12時の時報がなったばかりだ。
腹ばいになった清子がノートに向い、書き込みを始める。

 『おい。何やってんだ、清子・・・』
口に何かを咥えたたまが、のそりと姿をあらわす。
『よっこらしょ』わざわざ遠回りの道を選び、清子の背中へのぼってくる。
『何書いてんだお前、さっきから』清子の手元を覗き込む。

 『日記です。
 今日あったことや、覚えたことなどを忘れないうちに、
 こうしてメモしておくの。
 こうしておけば安心でしょう。忘れたりなんかしないもの』

 『普通は、頭で記憶して覚えるもんだろう。
 もっともお前の場合は、特別だからな。
 メモを書いたとたんに安心して全部、まとめて忘れちまうからな。
 でもまぁ、何もしないよりは、まだマシか』