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藍城 舞美
藍城 舞美
novelistID. 58207
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Bond Rings

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おまけ 〜未来予想図〜


 「それじゃ、行ってくるよ」
 今日で、俺は16歳になった。そしてこの日は、俺がバンドに入って最初のライブの日なんだ。11歳でギターを始めて、よくヒューゴ兄さんやフィル兄さんの元で練習したり、ギターを持ってる友達とデュオのまねをしたり、パーティーとかのときには、リクエストがあったらギターを披露したりもしたな。
 でも、大勢の人の前で、しかもステージの上で演奏するとなると、やっぱり不安になるんだ。ファンの歓声にこっちがビビッたり、テンパり過ぎて途中で失敗しないだろうか…。

 俺がそんな不安を抱えてると、母さんが言ってきた。
「あ、まだ行かないで。おまえにあげるものがあるの」
 って言って、部屋に入ったかと思うと、すぐ戻ってきた。おしゃれな小袋を持ってね。
「はい、これ。お誕生日と、デビュー記念のプレゼントよ」
 プレゼントと聞いて、俺は素直にうれしかった。
「わあ、ありがとう、母さん。開けていい?」
「もちろんよ」

 プレゼントを開けるときって、いつもどきどきする。
「何だろう…」
 袋を開けて中身を出してみると、それはリングが三つ付いてるネックレスだった。真ん中のちっちゃいリングには、ルビーが付いてて、俺の名前と生年月日が刻まれてる。俺は、自然と笑みが浮かんだ。
「すっごくうれしいよ。本当にありがとう、母さん」


 その日、俺はそのリングネックレスを身に着けて、ライブに臨んだ。始まる直前、リングを握って上を向いて、大きくうなずいてから…。
 
作品名:Bond Rings 作家名:藍城 舞美