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月とコンビニ
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novelistID. 53800
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見参、真童江茂助。

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佐々倉   おれたちの何を知ってそんなこと言えるんだ。
江茂助   真実の、集まる元は常闇で、明かりは遥か彼方を指す。心眼鍛えし我が心。その通り名を、枕元の占い師と申しやす。
尾道   急に大人しく話すなよ……
江茂助   気づきやしませんか。お嬢さんの言動、佇まい、態度を総合的に判断してみてはいかかでしょう。
佐々倉   わからない。あんたが何を言ってるのか。
江茂助   いいや、拙者にはわかりやす。わからないのではない。わかりたくないのだということが。
水木   やめろ、やめるんだ枕将軍。
江茂助   拙者、今は、枕元の占い師でございやす。
尾道   うっ、うぼっウボロォォロロロロ……
佐々倉   まずい、尾道のやつが耐えきれなくなった!
水木   やめるんだ……枕で、枕で体力は削られているんだ! これ以上痛めつけて…
…なにがしたい……。
江茂助   お嬢さんの口にした電話という言葉。そこから察するに電話をしていたということは誰の目にも事実である。そして、宿に来て時間が経っているであろうこの時間。なぜ浴衣を着ていなかったのであろうか。なぜ化粧をしたままであったのか。それはただ電話が長引いていただけだと、考えることもできる。拙者は真実を見つけた。それはここに開いている穴から聞こえてきた声による。お主らの仲間に、ケイイチという殿方は、おりますかな。
水木   慶一……。あぁ、いるさ。俺らとは住む世界の違う男がな。
佐々倉   やっぱり……三角さん……
尾道   ウボッ、ボロロ……まだ本人の口から聞いたわけじゃない……
江茂助   そうであろう。これもただの推理である。真実は眼で確かめよ。とどめを刺させていただこう。

●江茂助は枕を同時に三つ投げると全て命中。三人は息絶えた。

江茂助   我が陣営は無敵なり。さらば!

●江茂助は窓から消えていった。

尾道   まだだ……三角さん、私はあなたのことが……

●尾道は這いずりながら部屋を出ていき、三角さんの部屋に向かう

三角   きゃあああああああ!!!