小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

「歴女先生教えて~パート2」 第七話

INDEX|2ページ/2ページ|

前のページ
 

「ありがとう。でも先生ね、結婚するまで誰ともお付き合いしてこなかったの。30歳までキスも、もちろんセックスもしなかった。男の人が嫌いだったわけじゃないの。心から信頼出来て、私のこと愛してくれる人が現れたから飛びついたの。それは夢中になった。夫の優しさと若い体に溺れたと言っても言い過ぎじゃなかった」

「先生!刺激的すぎます」

「あら、ゴメンなさいね。言い過ぎたかしら。その女性もね、あなたのお父様の優しさと包容力に溺れたのかも知れないって感じられたから、話したの」

「そうでしょうか?父のお金が目当てという事は無いのでしょうか?」

「未海さんはなぜそのように思うの?」

「女の人の態度を見ていて、惚れているのは父親の方だけだと感じられたものですから」

「女性は人前では露骨に愛情表現したりはしないものよ。男の人の方がそういう面ははっきりと表現する」

「そうなんですね。私には恋愛経験がないので解りませんでした。どうすればいいでしょう?」

「あなたがその女性のことをどう考えているか、お父様と二人で話すことね。正直に気持ちをぶつけてみて、それでもお父様の気持ちが変わらなければ、それはお父様の人生だから祝福してあげるしかないと思うわ」

「私は出て行けばいいという事ですか?」

「ううん、その必要はないわよ。彼女さんはあなたの義母になるのだから、仲良くする義務がある。それが出来ないようなら、出て行くのは彼女さんの方よ」

「私のせいで父が離婚しても構わないと?」

「そう言ったのではないよ。あなただって、男友達から彼になったら今とは違う人間関係になるの。これまで気にならなかったことだって気にするようになる。人は我慢する部分と、表に出す部分と使い分けないと上手くやって行けない。根本は他人だっていう事を自覚する必要があるの。お父様とは血がつながっているから、何を言っても、喧嘩しても、元に戻れるけど、他人とではそうゆかないの」

「新しい母とは他人だという自覚を持てという事ですか?」

「そうね、どこまで行っても他人は他人。でももし分かり合えればあなたにとって女性の先輩としていろんな悩みなんかも相談できる相手となる。お父様があなたよりその女性の方を愛するなんて言うことは無いのよ。それは間違いのないこと。でも、男と女は一時夢中になる時期があるの。学校を出て看護師になったら、家を出るかも知れないし、素敵な彼が見つかれば気持ちはそちらへ傾くしね。まずは素直に自分の気持ちをお父様に打ち明けることね」

「先生、よく解りました。相談できて嬉しかったです。ボーイフレンドが彼になった時にまた相談させてください」

「頑張ってね。あなたは可愛いよ。朋美さんといい、若いって素敵だわ~」

「若いっていうところが素敵なんですよね?って、僻みっぽいですけど」

「ううん、そんなことない。自分に自信をもって男の人と接するのよ。弱気になったら遊ばれるわよ」

「はい。胆に銘じます。今度先生の旦那さんに会わせてください。それと子供さんも見たいです」

「ええ、いいわよ。夏休みにでも家に居らっしゃい」

「本当ですか?では朋美と一緒にお邪魔します。約束ですよ」

「きっとね」

未海は何か吹っ切れたのだろうか、この日の夜に父にすべてを打ち明け、新しい母を受け入れる決心をした。