小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

そぞろゆく夜叉 探偵奇談11 後編

INDEX|32ページ/51ページ|

次のページ前のページ
 


「何世代も前から、生身の人間にこの呪いを繰り返し代行させているんだ。それがあの女。潤子さんは憑依されている。無意識に、呪いを行っている」

あの優しいひとが…。郁はにわかに信じられない。家族の様に慕う志帆も同様だろう。言葉も出ないようだった。

「じゃあ…これまでの、長男殺しも…?」
「潤子さんの一族は、代々古多賀に仕えていると言っていたじゃないか。代々呪いを代行していたのが、潤子さんの一族だった可能性がある」

そんな、と志帆は力なくへたりこんだ。

「早くやめさせないと!」

志帆の肩を抱いて、郁は瑞に言った。こんなこと、一刻も早くやめさせなくては。

「ヒトガタは燃やして、灰を川に流せば力を失うよ。でも潤子さんは憑かれている限り、ずっと同じことを繰り返すね」

颯馬が言う。

「しかも本人に呪いを行っている意識がないのだとすれば、やめさせることは難しいよ。どうするの、瑞くん」

瑞は腕を組んで、考え込んだ。

「…とにかく、潤子さんが戻ってくるのを待とう。話してみるしかない」





.