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di;vine+sin;fonia デヴァイン・シンフォニア

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 彼はルイフォンのソファーに回り込み、座っている息子の足を、立てとばかりに軽く蹴り上げた。ソファーは大の大人が優に三人は座れるサイズであり、ルイフォンは肘掛のある端に座っていたのだが、イーレオは中央に一人でふんぞり返りたかったらしい。
「なんだよ?」
 ルイフォンはあからさまに不快な顔をする。
「年長者に席を譲れ」
「若いんじゃなかったのか?」
「年寄りに見えるか、と訊いただけだ」
 ルイフォンとイーレオが睨み合う。不毛な争いが勃発せんとするところに、ミンウェイの咳払いが割って入った。
「二人とも、客人の前よ」
 ミンウェイの一睨みで父子は押し黙る。メイシアは彼らの力関係をおぼろげながら理解した。
 結局、ミンウェイの采配でイーレオとルイフォンが並び、メイシアの隣にミンウェイが座った。
 チャオラウと呼ばれた護衛の男はミンウェイの勧めを断り、皆を護るように立っている。その際に彼が「私はルイフォン様と違って日々鍛えておりますから」と言ったのは何かの含みがあったに違いない。ルイフォンが顔をしかめていた。