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てっしゅう
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「歴女先生教えて~」 第十五話

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加藤はやれやれと思った。家に帰って夜の時間に美穂へ電話を入れた。
話を聞かされてちょっと考えるところがあったのか、美穂は慎重にすると伝えた。

「美穂、おれたちは外で会っているからバレないよ。会わないなんて言うなよ」

「うん、でもね高橋先生も疑っているから慎重にしたいの。そんなことはしないと思うけど、見張られたりしたらイヤだもの」

「我慢できないよ・・・」

「ええ?もう、そんなこと言わないで」

「一人でしろって言うんだね?」

「今まではそうしてたんでしょ?ちょっとだけだから、抑えて」

「我慢したらご褒美くれる?」

「仕方がない子ね。そうだ、夏休みに富山に帰るから、その時に一緒に旅行しよう。途中の高山か白川村にでも泊まるから、それで許して」

「ほんと!約束だよ。でも美穂のお父さんやお母さんにどうやっておれを紹介するの?」

「そうね、生徒って紹介するのも変だし、未成年だから責任問題も発生するので、お父様の了解を得て将来の約束をしているまじめな相手だと言うわ」

「誕生日が来て17歳だよ。お父さんもお母さんもきっと猛反対するよ」

「う~ん、どうかな。卒業してお店継ぐんだからその時点で立派な社会人になるんだもの。今すぐという訳じゃなければ納得してくれると思うよ」

「美穂は結婚してくれるんだよね、絶対に」

「あなたが浮気しなきゃ私はそのつもりよ。遊びで誰かさんみたいに、若い子にちょっかい出しているんじゃないもの。好きになったからこうしているのよ」

「おれは絶対に頑張って幸せにするから任せろよ。ご両親にもそう伝える」

「頼もしいのね。若いし、カッコいいし、私には文句ないわ。ねえ、結婚して子供が出来たら先生辞めて子育てに専念してもいい?まだこんなこと言うの早いけど」

「辞めたいの?」

「この年齢だから、仕事しながら子育ては疲れると思うの。あなたやお父様のこともお世話しないといけないしね。収入が減るけど我慢できる?そんなことわかんないか?」

「父親にどのぐらい給料がもらえるのか聞いてみるよ。それに父だって応援してくれるから大丈夫だと思うよ」

「そうね、いいお嫁さんにならないと助けてもらえないわね、ハハハ~」

「父はきっと気に入ると思う。学校なんて辞めて早く一緒になりたいよ」

「またそれを言う。ダメよ、退学したらこのお話は無しにするからね」

「はいはい、何度も聞かされているので解っているよ。じゃあ、楽しみにしてる。しばらくは電話だけにするよ。ラインでビデオ通話するというのもいいね」

「ビデオ通話か・・・スッピン見られると恥ずかしいから、化粧している時にしてね」

「オーケー、スッポンはダメ?」

「バカ言って!もう電話切るからね」

美穂はちょっと拓真がかわいそうに感じられたが、用心に越したことはないと自分に言い聞かせた。