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てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
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「SNSの恋 にじいろ」 第一話

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羽田からの帰り道新幹線の中でスマホをいじってきらくらぶの「恋話ルーム」を覗いていた。
にじいろのHNで新人さんのあいさつ文があったのでそこに「こちらこそどうぞよろしく」とコメントを入れた。そのあと彼女の日記を読んでそこにコメントと恋話ルームから立ち寄らせてもらったと伝言を書いた。

バツイチになっていたことを日記に書いていた。
それにしてもきらくらぶの女性には同じような人が多い。寂しさを紛らわすかのようにSNSに来ているのだろうか、それとも婚活をしようと考えているのだろうか。

男性会員にとってそう言う女性は格好のねらい目となった。
紳士面して近寄って甘い言葉で気持ちを引き寄せ、やることやったらバイバイとするのだ。気を付けないと妊娠や性病の感染も懸念される。
実際に性病を移しまくっている男性が居ると日記で公表していた人もいた。もちろんその日記が公開されてすぐに当人は退会していた。

再びHNを変えて再入会しているだろうから伝染は関係する女性が自ら守らないといけないことだ。
しばらくしてにじいろの日記が更新されていた。彼女には変な趣味があって東京のとあるコミュのオフ会で寄生虫の博物館へ行ったことを書いていた。

俗にいう回虫や蟯虫(ぎょうちゅう)サナダムシなどが瓶詰されて展示してある資料館?があるのだ。もちろん世界中のいろんな寄生虫が見られる。
そんな趣味の彼女はどういう人なんだろうとたくさんの男性や女性からコメントされていた。

恋話ルームでのあいさつもあってかちょっと気にしてくれていた彼女はお気に入りにしましょうと伝言してくれた。さっそくポチして例のごとく秘密のミニメで携帯の電話番号を伝えた。
ここまでは迅速だった。

メルアドを交換してしばらくやり取りを交わすようになっていた。

「こんばんは。今日は寒かったね。そちらは雪じゃないの?」

彼女は信州に住んでいるからきっと雪深いと感じたのだ。

「うん、家の前に50センチほど積もっているの。こんなのここに住んで初めて。今年は大雪よ」

「ええ?50センチ!それじゃあ出入り出来ないよね?」

「アパートの二階だからそれは大丈夫なんだけど、駐車場までが大変なの」

「通勤も厄介だね」

「この時期雪は慣れているからそれはいいんだけどね。今年は渋滞してる。路肩の雪は場所によって私の身長より高く積もっている」

「何センチだっけ?」

「163かなちょっと縮んだかも」

「縮むことあるんだ。まだ若いんでしょ?」

「健康診断で162.9って言われたから縮んだって感じたの」

「それは、誤差だよ」

「てっしゅうさんは何センチなの?」