小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

返信不要。

INDEX|1ページ/18ページ|

次のページ
 
頬が痛い。
生きてきて初めて頬がこんなに痛い。
近くのコンビニから照らされる虫除けの青白い光は、微かにこの頬の痛みの原因となった人の頬も照らしている。
痛みを通り越してもう熱い頬を手の平でおさえながら
「あぁ、本当にこの恋は命がけなんだ」
そう思った。


お姉ちゃんに借りた服とバッグで、いつもよりも早歩きをする日曜日の午後。
「そんなに小さいバッグに何が入るの?」
と馬鹿にしていたのに、実際恋をしたら身軽にデートがしたい気持ちがとてもわかった。
というか、軽くして軽くして飛んでいきたい。
あの人が待つ場所へ一刻も早く飛んでいきたい。
ピンポーン。ガチャ。「いらっしゃい」いつもと同じ、犬のような彼の笑顔が出迎えてくれる。
私は、この家が好きだ。小さいマンションで、彼は母親と妹との三人で暮らしている。
母親は、遊びに行くとなぜかいつもキャミソール。リビングの定位置に、タバコを片手に鎮座している。
妹は、少し顔が大きい。私のファッションを気に入って、真似したがっている可愛い子。
最近母親も、妹も、恋人ができたらしい。

二人に挨拶をしてから、彼の部屋に入る。
彼は、すぐにソファへ座り、私を腕に招き入れる。あぁ、今日もまた、インスタント。
私はそれを受け入れる。

スポーツ万能が売りの彼の太い腕に横たわりながら、うつらうつらしていると彼が言った。
「愛してるよ」…「私もだよ」こんなものなのか。インスタント?でも、かなり愛しい。だからこれはきっと愛情なのだ。



作品名:返信不要。 作家名:もめん