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　その日の放課後に誰が何を担当するかの係員をクラス内で決めた。
　美術、衣装、脚本、音楽、配役などの役割分担だ。
　各自、班に分かれて話し合いを行う。
　岬はというと水野にある場所に連れて行かれた。
　その場所は、水野がいつも使っている稽古場だ。
　先生らしき人が入って来た。

「なんだ、新人がいるのか？今日は」

「ええ、可愛がってあげてね」

「いいだろう」

「よろしくお願いします…」


　　　　二時間後


　凄まじく厳しい訓練だった。
　有り得ない…。
　発声練習ってこんなにキツイものなの…！！

「はぁはぁはぁ…息が…はぁはぁ…」

　ルーレット時代とはまるで違う鍛え方だ。
　何よりも厳しすぎる。
　一体何か岬に恨みでもあるのかというレベルだ。
　しかし訓練は毎日、文化祭が始まるまで続いた。