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神様の娯楽

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「宝くじがあたりますように」
-あまりに多くの人が念じたので、神様は抽選にたよることにした。
当たる確率はまるで宝くじに当たるようなものだった。-



「私たちの未来がバラ色でありますように」
-バラ色といわれてもなあ、赤も白も黄色もあるし、他にも数え切れない色がある 却下-



「彼が奥様と離婚しますように」
-ああ、これは部門が違うなぁ 却下-



「私だけが美人で素敵なプロポーションになりますように」
-その前に心をきれいにしましょうね、却下-



「王子様との素敵な出会いがありますように」
-王子様の数が分かってんのかなあ、はい予約千年待ちね-



「ああ幸せ、このまま時が止まればいいのに」
-死にたいのかね、なら他の部門へどうぞ-



「眼ざす中楽校へごう各したいです」
-はい、とりあえず国語の勉強がんばりましょうね-



「やせますように」
-お菓子を食べながら願い事しないでくださいな-



「幸せになりたい」
-幸せは自分の心がきめるもの-
平気で盗作をしたり



「会いたい」
-会えば-
時に無愛想になり



「お父さんの病気を治してください」
-ごめん 病気は扱ってないんだ-
逃げたりもする。






肉体も時間も無い世界で、神様たちは人間を相手に楽しんでいた。


作品名:神様の娯楽 作家名:伊達梁川