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主人公惣受け物語~アニポケ・ジョウト編~

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Episode3 ジョウト一の巨大都市にて



第10話『ジョウトの中枢を担う大都市』

前書き

サトシ達、コガネシティ到着!


それと同時に、争奪戦勃発のオンパレード!?





コトネ「みんな、もうそろそろってことね」


ケンタ「コガネシティかぁ。ホント、久しぶりだぜ!」


 ウバメの森を抜け、サトシ達はコガネシティまであともう少しというところまで来ていた。ロケット団によるアルフの遺跡襲撃事件、ウバメの森での時渡り騒動といったことに遭遇した一行であったが、ここまでは順調に旅を進めている。


コトネ「みんな、ちょっといいかしら? あたし、コガネシティによりたいところがあるんだけれど…」


マリナ「ひょっとして、コトネのお婆さんが経営している育て屋?」


コトネ「うん、今育て屋に預けているポケモンと手持ちのポケモンとの入れ替えをしておきたいの。それと、お婆ちゃんの顔も見ておきたいと思ってね」


サトシ「俺達なら構わないぜ」


ケンタ「あぁ、行って来いよ」


コトネ「みんな、ゴメンね。恩に着るってことね」


 コガネシティに入る前に、コトネの祖母が経営しているという育て屋に寄ることとなったサトシ達(とは言っても、育て屋の中に入るのはコトネだけで他の面々は外で待機するのだが…)。そして、一行は育て屋の玄関前へと到着する。


コトネ「おばあちゃん、預けていたポケモンを引取りに来たわよ」


コトネ祖母「おや? コトネかい? 預けていたポケモンなら元気にしていたよ。みんな、コトネと一緒に旅をする気満々ってところだね」


コトネ「そう、ポケモン達もおばあちゃんも元気そうで良かったってことね」


 育て屋の建物内に入ったコトネは、早速入り口付近にあカウンターに鎮座する祖母と挨拶を交わす。コトネは祖母の顔を見て、安心したようだ。


コトネ祖母「預けるポケモンは、そこの機械にモンスターボールを…って、何度も使っているから言わなくてもいいね」


コトネ「えぇ、心配しなくてもやり方は分かっているから大丈夫ってことね」


 コトネは、まず手持ちのポケモンの中から預けるポケモンを選ぶ。そしてカウンター近くにある機械に選んだポケモンの入ったモンスターボールをセットし、機械を起動させて
ポケモンを預ける手続きを済ませる。


コトネ「おばあちゃん、預けていたポケモン2体とも引き取るわ」


コトネ祖母「2体同時にかい? まぁ、あの2体はとっても仲良しだから一緒に連れて行ったほうが良いだろうね。ちょっとこっちに持ってくるから、待っておくれ」


 コトネ祖母はしばらくカウンターから離れた後、コトネが預けたと思われるポケモンの入ったモンスターボールを持ってくる。そして、それをコトネに手渡す。


コトネ「いつもありがとう、お婆ちゃん。あたし、そろそろ行くね」


コトネ祖母「おや、もう少しゆっくりしていかないのかい?」


コトネ「そうしたいのは山々だけど、人を待たせちゃっているからあまり長居は出来ないの。時々連絡するからそれまでお別れってことね」


コトネ祖母「そうかい? それじゃあ、元気でね。あと、この前話していたボーイフレンドにもよろしくね」


コトネ「!? あ、あたしとサトシはまだそんな関係じゃ///」


コトネ祖母「おやおや、あたしはボーイフレンドと言っただけで名前までは言っていないんだけどね。そもそも、コトネのボーイフレンドの名前自体聞いていないしのぉ…」


コトネ「!? もう、おばあちゃんったら///」


 祖母と分かれ間際に自らのボーイフレンドについて聞かれ、思わずサトシの名前を口に出してしまったコトネ。マトマの実のように真っ赤にさせた顔を隠しながら、コトネは育て屋を出ていくのであった。


ヒカリ「ん? どうしたの、コトネ。顔赤くさせて」


コトネ「な、なんでもないわ! ヒカリン!」


ヒカリ「そ、そう?」


コトネ「そこまで心配することないってことね。さっ、コガネシティまでもうすぐよ!」


ケンタ「…本当に大丈夫なのか?」


 コトネが顔を赤くさせた状態で出てきてしまったものだから、こうなるのは容易に想像できる。とは言っても、コトネが何故顔を赤くさせているのか誰も知る由はないのだが…


サトシ「…行くか」


ヒカリ「うん」


 サトシ達は先に一人で行ってしまったコトネの後を追って、コガネシティへと向かうのだった。そして、コガネシティへ到着後、コトネと合流した後真っ先にポケモンセンターへと向かった。


マリナ「私達出場選手の宿舎は決まっているのだけれど、実は付き添いの人達も泊まれるようになっているの」


ヒカリ「てことは、あたし達もマリナと一緒の場所で泊ることになるのね」


 今回コガネシティで開催されるトップ・コーディネーター達の祭典の出場者には、あらかじめ宿泊場所が提供されている。出場者本人のみならず一緒に同行している人も宿泊できるとのことである。さらにバイキング形式の豪勢な料理が用意されており(これには当然ハルカが食いついた)、かなり至れり尽くせりなもてなしである。


ケンタ「確か本番は三日後だったよな。それまで俺達にできることがあれば何でも協力するぜ」


ハルカ「そうね。わたし達は仲間だもの」


デント「僕もポケモンソムリエの視点から出来る限りのアドバイスはさせてもらうつもりだよ」


マリナ「みんなありがとう。実はここまでかなり緊張していたけれど、みんなの一言で安心したわ」


 サトシ達の宿泊場所や今後の予定も決まり、集合時間を決めたところで各自フリータイムとなった。このまま各々の時間を自由気ままに過ごすのかと思われたのだが…


コトネ「サットシ〜♪ コガネシティも街並みが随分と様変わりしているわ。あたしが案内してあげるってことね」


サトシ「そうか? コガネシティも久々に来たところだから、楽しみだなぁ。ところで、コトネ。何で俺の腕に抱き着いているんだ?」


コトネ「うーん、ただなんとなくってことね♪ 嫌だったかしら?」


サトシ「別に嫌じゃないけれど…」


 サトシの右腕に自らの腕を絡ませながら、サトシに自分がコガネシティの街案内をすると言ったコトネ。


ヒカリ「ちょっと、コトネばかりずるい! あたしもサトシと一緒にコガネシティの街巡りをするわ!」


コトネ「ヒカリンも一緒? でも、ヒカリンも何でサトシの腕に抱き着いているのかしら?」


ヒカリ「!? あ、あたしもなんとなくよ/// ねぇ、サトシ。あたしも一緒に良いかしら?(あぁ〜、恥ずかしい〜///)」


サトシ「あ、あぁ、いいぜ(ところで、コトネもヒカリも何で俺に抱き着いているんだろう?)」


 コトネに先手を打たれた格好となったが、ヒカリもサトシの左腕に自らの腕を絡ませながら、サトシに一緒にコガネシティの街巡りを提案する。サトシはコトネの場合同様、断る理由など特になかったので、彼はこれを承諾する。