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ぎーくおぶじえんど
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偽電車男 第二部(完結編)「長いトンネルを抜けて」

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9.仕事での失敗と


客先社員とは、俺が望んでないのに険悪な状態に。
でも、何とか仕事を進めた。

重要なドキュメントやシステムソースは持ち出し禁止。
そのくせ難しいところをまわされる。
デバッグモードでソース動かしながら、ER図を見て格闘。
このカラムの数値の意味は何だ?
すぐに客先社員に聞く。

しかし客先社員は「お客さまのSEに聞いておきます」とかいいながら、
一向に聞きにいってくれない。
フットワーク悪すぎ!このくそハ○!
はよきいてくれよ。

そもそもこのへんの仕様のドキュメントも用意されてもないし、あんたしか
聞けないんだからさ。
客先社員からもらった仕様に考慮漏れ発生。
工数が余計にかかるが、仕方ない。
踏ん張る。
でも本来のスケジュールは伸ばせないってさ。
定時退社日とか無視してやらせろよ!
土日も必要なら出てやるって言ってるじゃんよ!

途中で別の会社から派遣されてきたベテランの人が加わったり、他の人も加わったりして、何とか進める。
その人たちも客先社員とグルで陰口叩きまくり。
コミュニケーションとか最悪だったよ。
毎日「きしょい」「だせー」「死ね」「汗臭ぇ」と隣や周りの席でごちゃごちゃ
言われたが、香水とか使っても香水苦手な人がいたらダメじゃん。
あの客先みたいに。

エチケットとして、汗拭きシートとかトイレで使ってたけど
そもそも最初から陰口叩かれてるし、それが全く気にならないわけではなかった。
仕事がうまく進まない日も多々あった。
派遣の立場で、俺だけ厳しいスケジュール放り込まれても文句いえねーし。

で、結局当初のスケジュールに間に合わなかった。
そして、俺が引き上げることになった。

客先社員は「後のことは全然心配しなくていいですよ」と笑っていたが、
俺がトイレから戻ろうとしたときに「やっとあいつを切れます。全部あいつの責任です。」とか他の人に嬉しそうに話していたのは知っていた。

その後、出張が無くなって、二社目の派遣先に戻った。
で、うちの会社の営業さんから「おい、お前がミスして仕事失敗したって言われてるぞ。何があった?」と電話があった。
嫌がらせやらもあったし、無茶なスケジュールだったりしたけど、お客には文句いえねーのが派遣だからという考えで当時は闘おうとしなかった。
本当は内容決めとスケジュール決めの時点でしっかりタスクを洗い出して細かく交渉するのが正しい姿なのに、その機会はもらえなかったし。

「俺の責任です」と答えた。
その分の損失とかは、後で会社の給料から削られたよ。
心底派遣という立場が嫌になった。
無茶ぶりも対応しなきゃだし、そもそも限られた時間内で進めないといけないのにチームリーダーが協力的じゃなくて、邪魔しようとするし。
スケジュールも無茶があったし。
でも文句言えないとかどんだけ。

まぁ、二社目はそんなこんなで残り三ヶ月になった。
客先の持ち帰りの別の案件を残りの期間でやらせてもらうことになった。
客先の中でも相当文句言われてたよ。
「○○さんががんばっていたのに、あいつが全部台無しにした。」
「マジで最悪。仕事遅いし、死ね!」
「IT系の資格も持ってないやつが俺らと仕事するんじゃねーよ、雑魚!」

とか言われていた。
俺は何かふっきれた。
周りがごちゃごちゃ言っても、何も気にすることはない。
もう派遣は心底嫌だが、プロとして、まわりからどうこう言われようがしっかり仕事はやる。
そんで残業は絶対やらない。
定時上がりしてやる。
客先社員と日常のコミュニケーションなんかとる必要は全くねぇ!

持ち帰り案件は、邪魔が入らないのでサクサク進んだ。
出張の移動時間とか睡眠時間不足でボロボロになることもなくなった。
休憩時間に客先社員たちがゆっくりしてるときも、一人速攻で飯食ってすぐ仕事に戻り、ほぼ毎日定時で帰った。

でも疑問に思ったところとか、仕様が明確でないところは客先社員に次々突っ込んだ。
その意味でのコミュニケーションは充分すぎるほど取った。
俺のせいでどうこうとかもう言わせない。

ストレスは第二次偽電車男化計画で発散だ。
後資格の勉強も始めた。
「IT系の資格も持ってないのに~・・」
が相当頭に来たからだ。
軽く一発合格してやんよ。