小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
ぎーくおぶじえんど
ぎーくおぶじえんど
novelistID. 47644
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

偽電車男 第一部「栄光と地獄」①

INDEX|1ページ/12ページ|

次のページ
 

1. 自己紹介


某県まで、雨が降る夜の高速道路を愛車でひたすら走りながら、「俺」はふと、三年間を振り返っていた。
目的地まで、後600kmはある。
ドライバーは俺一人だし、途中で休憩入れても 8時間くらいはかかるかもしれない。

最近ハマッた邦楽ミュージシャンのCD エモをかけながら、最初はノリノリで運転していたのに、すでに10ループ目に入ってしまい、もはやただの雑音となってしまった。
CDを入れ替えようにも、次のSAやPAまでだいぶあるし、ちょっと一人で歌ってみるか。車内だし。
そして、ちょっと前に流行っていた「ノートに名前を書く新世界の神」のアニメのエンディングテーマをアカペラで歌い出した。
デスボイス、ボーカル、デスボイスと全パートを一人でまわしながらアカペラで歌う。
それを三曲分繰り返したが、次第にそれも疲れてきた。

ただ、淡々とステアリングを小刻みに調整し、アクセルは常に踏んだまま。
重いクラッチやブレーキを頻繁に踏まなくても良かった。
渋滞も存在しない時間帯。
後続車のヘッドライトも、前を走る車のテールランプもはるか遠くだ。
5速に入れたままもう何時間シフトレバーを動かしてないだろうか。
コーヒーはたらふく飲んだし、眠気覚ましのガムも二本パック全部くらい噛んだせいか、眠気がやってこない。

心の奥底には、色々な感情が溜まっていたが、ある女の子への純粋な「愛」だけは形を変えずに残り続けている。まだ目的地まで時間もあるし、ここらでこの物語のさわりと自己紹介もしておこう。

この物語は「俺」が一番最初に入った会社での三年間の物語。
自分の人生の中で、あの三年間は一番キラキラしていた。

自己紹介をしよう。
彼女いない暦=年齢で、アニヲタ、ゲーヲタ、勿論DT。
身長165cm。
昔はスポーツをちょっとかじっていた。
スポーツ止めた後、大学で何度も仲間と酒を飲むうちに体重は増え続け、
在学中には三桁の大台を突破しそうになり、「北○の拳」のハート様かというくらい
腹が出ていた時期もあった。
今はそれほどじゃない。

え?高校時代の話も聞きたい?
この物語にもほんのちょっとだけ影響する部分があるけど、要約するとこんなかんじ。
①俺、ユナちゃんという女の子好きになる。
②しかしクラス違うし、三年間全く会話できない。
③卒業式の日、何かテンションMAXになり、式直前にユナちゃんに話かけて
  「式終わったら、ちょっと話したいんだ」と告げる。
④この時点で敗北は決定的だったけど、前に進むためだと割り切って挑む。
⑤告白→玉砕→準備していたものの、落ち込む
⑥以上

女子とまともに会話したのって、授業中にグループワークするときくらいだったさ。
え?大学時代はって?
理系だったし、何もなかったよw

まぁ、おいといてさ。
そんな俺でも、社会人になって変わろうとしたんだ。そしてマリちゃんという女の子に恋に落ちて、色々あったわけさ。
俺の「モテキ」も重なって、それはそれは大変なことになったんだ。そんな話を少しずつ思い出して語ってやるよ。