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みゅーずりん仮名
みゅーずりん仮名
novelistID. 53432
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『 コドモドモ 4 』

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「そろそろ暑い季節になるわね」
「僕のねぇ、着ている服がねぇ、変わるだけだからね」
「その服、きつくないか?」

「そういえば、学校のギョウチュウ検査、無くなるらしいわよ」
「えっ、あの青い?」
「セロファン、懐かしいわね」

「今はねぇ、そういうのいないからね」
「必要ないんだな、俺達の時代なんて」
「デジタル世代には虫なんて居ないのよ」
「僕はねぇ、カブトムシが好きだからねぇ」
「虫の王様だからだろ」
「角がある虫だから」

「そういえば、動物園行く?」
「昆虫館もあるぞ」
「カブト館ある?」
「あるぞぅ、きっとあるぞ」
「やっぱり、時代にもっと迎合するべきかしら」
「迎合って?」
「なんとなく、実態あるものに触れてはいけない的な」
「僕が書いた観察日記がねぇ、いつも好評だからね」

「夏かぁ」
「夏休みいいわね」

「お父さん、お休みいつ?」
「うーん、そうだな」
「僕の休みはねぇ」


お母さんの休みなんて、旅行の時くらいなんだから。
コドモドモのせいで、お父さんに全部持って行かれてるだけで。

でもね、私にも考えがあるんだから。

「僕のカブトムシがねぇ、優勝したらね」
「うんうん」
「優勝日記が書けるからね」
「うーん」
「それとねぇ、お母さんにあげるからね」
「何をくれるの?!」
「虫」
「あ、ほんと・・・」

優勝しないでもらいたいの。
でも、優勝して欲しいのよ、出来れば本体で。