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てっしゅう
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SF小説「AKARI」 第五話

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「死ぬ?生命活動を終えるという事です。技術的には延長する事も可能ですが、一つの生命体の期間は国家で定められており、それは誕生の時にインプットされています。
人間の細胞分裂には限界があり、いくら新しい遺伝子を組み入れても永久に分裂を続けるという事は成し遂げられていません。
この技術は、時間を操作する研究と併せて未来へと受け継がれてゆくと思います」

「永遠の生命を手に入れるときが来たら、人類はどうなってしまうのか考えたら恐ろしいよ」

「そうですか?私には理想に感じますけど」

「そうなんだ・・・さて、寝るとするか。このベッドで二人はきついから、おれは下で寝るよ。AKARIはベッドで寝なさい」

「山口さん、それはいけません。私が床で寝ます」

「じゃあ、狭いけど一緒に寝よう。今夜はそれほど暑くないしな・・・」

「はい。私は眠れるかどうかわかりませんが、気にされずに寝てください」

「そうか、解った」

山口は目を閉じた。左側の腕や身体の一部にAKARIの露出した肌が触れる。シャワーの時のように再び男性に変化が訪れた。
気持ちを抑えきれずにそっと右手でAKARIの胸に触れてみた。
ひょっとして嫌がらないのではないかと思えたのだ。
理性は時として感情に流される。人がミスを犯すのはそのためだ。

「山口さん、どうされたのですか?」

「いや・・・すまん、つい欲望に負けてしまった」

「欲望?」

「AKARIを抱きたいと思ってしまった」

「抱く?」

「もういいよ、寝るから・・・」

「山口さんにはたくさんの事を教えていただきました。お世話もかけています。私にお礼が出来るのなら、なんでもしてください」

「そんなふうに言うんじゃないよ。おれが惨めだから」

「いえ、本心です。身体は加古さんですが、心はAKARIです。知らないこと教えてください。本当です」

山口の心は揺れた。