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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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慟哭の箱 2

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わかったよ、と野上は言った。こちらを安心させるように。

「ちょっと検査してみよう。並行してカウンセリングを行いながら、ちょっとずつ思い出せるようにしていけばいいよ」
「はい、ありがとうございます」
「警察のひとには、わたしからうまく話しておく。あなたは、とてもじゃないけど、事情聴取に応じられるような状態じゃないよ。絶対に無理をしてはだめ。それでいいでしょ、清瀬刑事?」

野上に問われた清瀬は、異論はないというように頷く。あの鋭い視線は消え去り、いつもの穏やかな瞳が戻っていた。




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作品名:慟哭の箱 2 作家名:ひなた眞白