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お酒のお話 2

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2.僕が酒好きになったワケ 後編


店長が持ってきた瓶には見覚えがあった。
さっきの一見さんが嬉しそうに買っていった、あの瓶だ。
日本酒、焼酎の詰められた四合瓶や一升瓶とは異なる形。
ずんぐりとした太目の印象を受けるその瓶の中には、
やはり日本酒の類とは異なった色。
茶色の液体がなみなみと収まった瓶の表面には白いラベル。
そしてそのラベルには漢字で大きく
「竹鶴」と記されているのだった。

未だに話の趣旨もわからず混乱している自分を見て、
「さて、どこから話したものか・・・」
と思案する様子の店長。
やや長い間が空いた後の一言は、
「まず、商品知識を身につける必要があるよね」

その後の話はこうだ。
先でも触れたように、
お店の店員が売り物の事を知らないのは如何なものか、と。
もちろん未成年だし、お酒の味がわからない事は仕方が無いにしても、
自分はあまりにもお酒のことを知らなさ過ぎた。
その時に教えてもらった事だが、「竹鶴」は国産ウィスキーの中でも
高い評価を受けている有名なお酒なのだという。

そんな事も知らずに自分は見当違いなことをしていたのだから、
お酒に詳しい店長がため息をつくのも当然なのだ。
正直な所、日本でウィスキーを作っている事すら知らなかった。

つまり自分はお酒の初心者。素人。なんにも知らない。
事実だが改めてそう言われているのだと思うと、
なんだか恥ずかしかった。

では、どうすればいいのか?について店長はアドバイスをくれた。
繰り返しになるが自分は未成年なので飲酒はできない。
試飲できればお酒の味、つまり商品価値をすぐに理解できるが、
それはできない。
商品を知る一番手っ取り早い手段が断たれているのだ。

ならば、というかこの手しかないのだが、
「お酒の勉強をすればいい」のだと店長は言った。
試飲しなくても味を知る手段はいくつもあるし、
それぞれのお酒には歴史やドラマがたくさん詰まっているのだ。
いいか、この「竹鶴」というのはそもそもだな・・・
と店長は熱弁を振るい始めた。

作品名:お酒のお話 2 作家名:榊原 始