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佐野みむろ
佐野みむろ
novelistID. 42051
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ロリータの殺意

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救う毒



「この毒をお飲みなさい。三十分もすれば、からだが楽になるでしょう」
 ドクターが、黒い袋を患者に差し出した。中には錠剤タイプの毒が一日分入っている。患者は礼を言ってそれを受け取った。
「いいですか。ちょっとでも使い方を誤れば、命に危険を及ぼすことになります。注意して服用してください。ではお大事に」
 患者が診察室から出ていく。これで午前の分の患者はさばけた。もう昼である。今日も毒を求めて駆け込んでくる者たちで大繁盛だ。経営者としては喜ぶべきだろう。
「先生。よろしいでしょうか」
 看護婦が診察室に入ってきた。いつも冷静な彼女にしては珍しく、表情に焦りが浮かんでいる。ドクターは訊ねた。「急患かい?」
「ええ、その、なんといいますか……」
「詳しいことはご本人から聞こう。入ってもらいなさい」
 何かしら厄介な患者らしい。ドクターは緩めていたネクタイを締め直し、仕事の顔になった。昼休憩は少し短くなるが、仕方ない。
 看護婦につれられて診察室に入ってきたのは、細身の青年だった。顔色が悪く、足がふらふらとしていて危なっかしい。椅子に腰を下ろすまでに、二回ほど看護婦に寄りかかった。
「今日はどうされました」
「なんだか、からだがとても重いのです……」
 ドクターは自動式聴診器の先端を青年に渡した。当てた部位に問題があれば、音声で教えてくれる。
 青年はシャツの下から手を入れ、聴診器の先端を胸に当てた。それが終わると、医者は青年に口を開けさせ、喉を調べた。
作品名:ロリータの殺意 作家名:佐野みむろ