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ネガティブフィクション

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時々、自分の掌を眺めてみる、そして、周囲の人間も眺めてみる
例えば、この手の皮一枚を隔てた先が泥で出来ていたらどうだろう
きっと、私はすんなりと受け入れて納得出来るのだろう
だって、自分の中身はこんなにも周りの人とは違って、間違っていて、劣っているのに
幼い頃に人格の形成に失敗をした、その失敗を受け入れて、歪みながら成長をしてきて、ふと周りを見たときにはまるで別の生き物になってしまっていた
きっと、それを今からでも咎めれば、もはや別人に成長した加害者は謝るのだろうけども、それは別人からの謝罪であって、私が望んでいるものではないのだろう
間違った日は遠すぎて、加害者も被害者も、もう居なくなってしまったようなものだ、ただ確執と溝だけがある

と、私は思っていたはずなのに
彼は、彼女は、あいつらは、全てを忘れていた、自分がしたこと、私にされた事をまるで、水に流すかのように私に笑いかけた
その旧友にであうような笑顔に、私がどれだけ、どれほど暗く、狂気じみた悪意を感じてしまったか、あいつらは知らない

その悪意が止まらなくて、止まらなくて、止まらなくて、私はついに、自らのギリギリに抑えていた感情を解き放ってしまった、いや、自分の意思で暴走をさせた

人を殺した

許せない人を、歪めた人を呼び出した
そして、何度も、何度も、何度も、バールで殴りつけた、顔は男か女すらの判別ができないように、手は折れるだけ折ろうと入念に叩き壊した
突き刺した左足を庇い、這い回る姿は私に芋虫を連想させた
どうせ、生き延びてもまともな生活を送れないだろう状態でも逃げようとする姿を見て、私の中にいたあの頃の僕が、あの頃の心がようやく、ようやく、ようやく、ようやく、ようやく、満たされたのだ、ずっと、ずっと待っていた充足感にしびれきっていた

ようやく過去を清算出来たのだ、あとは死んだって構うものか、奪われてきたものを、奪い返した、満たされなかったものがついに満たされたんだ、思い残すことはない

けれど、不思議なものだ、欲張りな自分が顔を出してしまう、次の欲求を不本意ながら、叫んでしまう
誰でもいい、誰でもいいから
一度だけ、最後にもう一度だけ

ぐちゃぐちゃに殺させてくれ