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きんぎょ日和
きんぎょ日和
novelistID. 53646
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お母さんに伝えることとなった。~その四~

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私は自分の疑問をお母さんに伝えた。

『勉強では霊的食物は神から出てるって習ったよ。でも私が見てるのはキリストの手から出てるやつだよ。…やっぱりサタンかもよ。悪者がウソを見せてるのかもよ。』
お母さんは考えている。
『う~ん…。お母さんもそう習ったけど…、何かあなたの勉強の話を聞いてる内に怪しくなってきてね~。宗教の勉強…。お母さんも続けてはいるけど、だんだんとやる気がなくなって来てるっていうか、おかしいなぁ~って思うところも出て来て…。はたして宗教の人が言ってることが本当に正しいのかなぁ~って…。』
とかお母さんが言い出したから、
『お母さんに言われて勉強してるんだから、それ言ったら本末になる~!!』
と私は嘆いた。
『それは分かってるんだけど、…そうなのよ、そう。…でもね~、お母さん宗教の人よりあなたの今の状況の方を信じたいと思ってるの。どうしてか分からないけど、あなたが見てるのは本物のキリストだと思うの。勉強でね、“神様は心まで見る。心まで見るからウソを付いても神様には全てバレてしまう。”って習ったんだけど、あなたならあり得ると思うの。キリストがいてお母さんは、心から“よかった~。”って思ったの。でもあなたは思ってないでしょ?!』
『うん、どっちでもいい。』
と私は答えた。
『だからあなたなんだと思うの。あなたにそういう“欲”がないから。…こんなこと言ってもあなたには分からないと思うけどね。』
とお母さんは素っ気なく言うだけで、答えらしい答えは来なかった。

私は話を変えた。

『もしかしたら、悪者かもしれないから“立ち去れ~。”って言ってみたの。何回も…。』
と私が説明しているのに、お母さんが慌てて、
『ダメーーーっ!!絶対にダメーーーっ!!止めて止めて!!立ち去ったらダメよ~。そんなこと絶対に祈らないでっ!!今のまま、そのままでいてっ!!』
と叫ぶように口を出してきた。
『ちょっと待ってよ。そうやってお母さんを信じて勉強をしたら、“違うかも…。”って言って、今度は私は悪者かも、“立ち去れ~。”って言ったら、“止めて!!本物だ。”って言って…。またしばらくしたら、やっぱり悪者だったってなるかもよ。お母さんの何を信じるの?!』
と私は言ってやった。
『そういうのも分かってる。分かってるから、そのままで、一旦そのままで…。もし違ったらその時に言えばいいから…ね。』
とお母さんは勝手なことを言う。
『お母さんの身に起きてないからそう言うんだよ。こっちは見てるからね!!』
とまた私は言い返す。
お母さんは肯いている。
『立ち去れ!!って言うんだけど、立ち去らないの。』
とまた私が言うと、お母さんは慌てて、
『あわわわ…、だから止めてって言ってるでしょ。』
と言ってきた。
その時にキリストの声が聞こえた。
『お母さん、キリストが、“立ち去りません。”って。』
お母さんは、
『えっ…?!』
と言ったきり数秒固まった。
そして、
『キリストが、あなたが見えてるその人が言ったの?!』
と疑うように、でも事実であって欲しい…そんな思いが伝わった。
『うん。“私は立ち去りません。私はここで仕事があるので、人々を救うと約束した仕事があるので、立ち去りません。”ってまた言った。』
と私が言うと、
『うそ~~~…。』
と震えるような声でお母さんは言うだけで、黙ってしまった。

後々聞いたら、また泣いていたようだ。

私としたら、こんなことで泣くことがあるのかなぁ~という感じだった。

そしてお母さんが口を開いた。
『キリストが“立ち去りません。”って言ったの?!キリストが…?!』
お母さんの“まさか?!”という気持ちが、手の届きそうなほど伝わった。
『うん。』
[キリスト];(以下[キ])
『私はなぜあなた方の元へ行きましたか?!』
(私が代わりに言っている部分は省略します。)
とキリストは言った。
一回一回お母さんはたまげては固まる。
私は、
『お母さん、キリストが言ってるよ。』
とせっついた。
『あなた、驚かないの?!…だってキリストが話してるのよ。』
と質問に答えない。
『もう慣れた。』
と私はあしらうように言った。
『慣れた?!慣れたか~…。お母さんも慣れるかなぁ~?!』
と嬉しそうに言った。
[キ];『お母さんもその内慣れると思いますよ。そうなるといいですね。』
とキリストの言葉を伝えると、
『わっ!!うん、そうなるといい。はい、そう望みます。』
と感動してお母さんはそう言った。
私は呆れて、
『よくこんなことで感動出来るね。私が考えて言ってるだけかもしれないのに…。信じられない。』
と言うと、お母さんの声がムキになり、
『だったらあなたが言ってるの?!あなたはお母さんにウソを付いてるって言うの!?えーっ、どうなの?!』
と豹変しやがった。
『分からん!!』
と私は言うしかなかった。
『あなたが知らない話をあなたがどうして出来るっていうの!!あなたに出来るはずないわ、こんな話。』
と言い合っていると、
[キ];『いいじゃないですか、私がいるかいないかはどっちでも。このように知り合うことが出来たことに私は感謝しますよ。お母さん、あいちゃん(私の名前;仮名)が私を信じるとは思っていません。あいちゃんはそういう性格なのですから、それでもいいじゃないですか。』
と口を挟んできた。
『あー、優しい!!あなたとは全然違う。やっぱりそれはキリストで間違いないわ!!』とお母さんは言い切ってまた泣いていたようだった。

こうして私は仲介業者となって行くのだった。

キリストの質問についての話は、次に続く。