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みゅーずりん仮名
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novelistID. 53432
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「テ・レ・ポート」

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『テ・レ・ポート』

テレポートという概念はあった。それはSF小説の中やアニメや映画や、色々なところに出没している概念である。
それを私は見たのだった。それは暑い夏の日、私はその汗が冷や汗なのか分からなかった。
車道の脇にぽっと現れ、消えていく。

以来、私の楽しみは、目を凝らすことと皿のようにすることとなった。
そもそもの話、世界はバーチャルである。デジタル社会に移行する大切な時代に生まれたもんだと思い、ふと何かを手にとって見ると概念的にそれは太古の昔からあるものなのである。
それが悔しい話であり、誰が発見したとか創作したとかは関係なく、世界は、そういうものだよ君、としたり顔である。
私ももちろん知っておりました、物心がついた頃からの話でございます。
この国は高等教育の国、発展途上の方々からご進言頂くまでもございません。
私の楽しみは終了してしまい、現に慣れるということは目を細くするような出来事に結びつくことというわけではない。

ところで私は、テ・レポートに関しての技術は未熟でしかしそれしか方法がない時は仕方がない。テ・レ・ポートの概念の中に住みながら、共存することの意義を問う必要はなく、楽しいことはあまりない。しかしすごい奴らもいたもんだ。
すると、粒子だか分子だかが空気の中に溶けるか散るかしてしまい、最後はダストになるに違いない。もしくは誰かや何かを取り込んで、最後はすごいことになるに違いない。

私が優しい人でなくなったのは、誰にも何も言われたくないからではなくて。ダストボックスとスターダストの二種類に分別されることが怖かったからだけれど。
よくよく考えてみると、人が塵から作られたという証拠はどこにもなくて。
だけど、塵を作るのはあまりにも簡単だから、それが怖かったのかと思っている。

「早く逃げて」「この声に従って」「そうしないと」「ああしないと」
それらは明らかにダスト側の声ではなく、現れては消え、生まれては死んでゆく人間の習性すら変えてしまう。
私は逃げた、奴らから。
彼らは追い詰め続けた、逃げる私と誰かを。
それで私は振り向いた。追い詰め続ける奴らを追い詰めるために。
崖から突き落とし続ける奴らも虎にするために。

「本当に、大変だったね」
と、私は猫に話しかけた。グルグル、と猫は鳴いた。
それから私は思い出した。虎だったあの頃と、ダ・ストな生活を。

人間とは、「二足歩行の生き物である」。