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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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風、彼方より舞い戻る 神末家綺談8

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(だって、こんなのってないだろ・・・)

心を交わしたのも、手を取り合って乗り越えた日々も、すべてこの別れのためだったなんて。闇に涙が零れていく。

もっと別の運命があったら、友だちとして、兄弟として、或いは親子として、一緒に生きていく道も選べたのだろうか。魂は巡るというけれど、どうしてこんな形で出会ってしまったのだろう。

(・・・それでも、出会わなければよかったとは、もう思えない・・・)

こんなにつらくても、瑞を知らずに生きるよりましだと思うのだ。こんな自分に、どうしろというのだ。もうどこにも行けない。どうしたらいいのか、わからない。



「・・・?」



ふと、柔らかな明かりが足元を照らした。懐中電灯?

伊吹さん、と静かな声で呼びかけられた。

「伊吹、さん?」

現れたのは、絢世だった。

どうして絢世が、こんなところにいるのだろう。そんな疑問は吹き飛んで、伊吹は手を伸ばす。救ってくれ。底なしの夜から。そんな思いだけをこめて。


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