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みやこたまち
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陰花寺異聞(同人坩堝撫子1)

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巻末付録一 著者之序(の口)



 同人坩堝撫子 第一回を読みおえてしまった皆様へ
 この小説の慣性(←ママ)によって、それまで発表した幾つかの作品は、いずれも路傍の雑草のごとく、哀れ果敢ないものになってしまった。のみならず、本編がこちらに連載された暁には、褒められるにも、誹られるにも、悉く最大級の無視を以ってせられるやもしれず。事実、その危惧の中で、私は散々に揉み抜かれたのである。恐らく、ネット上に素人作家が出現して以来、かくも私ほど無視された作家も、例しなかったことであろう。が、また一面には、狂熱的に指示してくれる読者も、二三あって、殊に、平素私になど見向きもせぬと思われるような方面から、霰々たる激励の声を聴いたのも、空耳であった。
 しかし、毫も私は、この怖ろしい戦場を見捨てて、退却する気にはなれなかったのだが、そうして回を重ねていくうちに、案外、生え抜きの小説読者の間にも、私の読者が少ないのを知って、心強くなった。ともあれ、この一遍は、いろいろな意味からして、私にとると、貧しい知識の集積とも云えるのである。
 さて、此処で一言述べておきたいのは、これまでも頻繁に問われた事も無かった事だが、この長編を編み上げるに就いて、そもそも着想を何から得たか-という事である。勿論主題はゲーテの「ファウスト」であるはずはないが、大体私の奇癖として、なにか一つでも視覚的な情景があると、書き出しや結末が、労せずに浮かんで来るのだ。それが本編では、どこにつかわれるかは未定の、―すなわち、かつての朝の生放送中のマイスタ前を訪れる場面にあたるのである。それ故、坩堝撫子の着想を「ズームイン朝」から得たといっても過言では無いと思う。(以下省略)
 つまり、全てが剽窃、全てが引用、全てが本歌取り。駄洒落と誤魔化しで糊塗した行き当たりばったりの代物で、どこまで書けば終いなのかは、作者自身にも分からない。ネタが尽きるまで、普段は禁じている観念連想を解き放ち、物語と小説の狭間で勝ったり、負けたりしながら、楽しむゲームの記録なのである。
 書き手としてこんなに楽しい遊びはない。良いゲームを期待していただきたい。さらに読者諸君にも、参加していただく余地は多数あるはずである。これはバトルロイヤルなのだから。しかし、ご注意あれ。倒すべきは作者ではない。敵は使徒か、あるいはDADARNの如き変幻自在の化け物である。きたれ戦場へ。共に戦おう。