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漢字一文字の旅  紫式部市民文化特別賞受賞作品

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27―6 【鶯】

 春告げ鳥の【鶯】(うぐいす)、冠は「栄」であり、ぐるりととりまく様を表し、首まわりを輪の羽模様がとりまく「鳥」だからだとか。
 と言われても、【鶯】を見掛けることはない。

 【鶯】は臆病な鳥で、藪の中で虫を食べ、めったに人前にはその姿を見せない。
 だが遠く方でホーホケキョと美声で鳴き、色は鶯色。この鶯色は灰色がかった緑褐色だ。

 しかし、ここで問題が。同じ春告げ鳥にメジロがいる。
 この鳥は花の蜜が大好物。特に梅の花。そして大胆で、そう逃げない。
 色も抹茶色に近く、鮮やか。これにどうしても目が取られる。
 そのためか、ここに間違いが起こる。

 ホーホケキョと美声が聞こえてきた。窓から梅の木を見ると、そこに抹茶色の美しい鳥がいる。
 「梅に鶯、ホーホケキョ」
 人はこんな言葉でついつい春を愛でてしまうのだ。

 しかし、ようく見てくだされ、それは――メジロだよ!
 【鶯】は藪の中。
 梅にいる鳥は花の蜜をついばみ、押しくらまんじゅう状態でしょ。そう、目白押しなんです。

 えっ、花札に梅に鶯、抹茶色の鳥が描かれてるのに?
 ブー、これも間違ってま〜す。

 とにかく【鶯】、こんな間違い探しも、ホーホケキョと軽く終わらせてしまいましょう。