小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

空からぼたもち降ってきて

INDEX|1ページ/1ページ|

 
そのへんの近所を歩いていたら、突然空からぼた餅が降ってきた。
ぼた餅が地面にぼとりと着地すると、空の方から声がした。
「ああ、わたしのぼたもちが!」
見ると、悪魔のような格好をした女が空を飛んでいた。
「なんだ貴様は」
などと警戒すると、
「わたしはインキュバスです、あ、まちがえた、サキュバスです」
と、いった。
「なに?インキュバス?サキュバス?どっちなんだはっきりしろ」
「いや、だから、サキュバスです」
サキュバスと名乗る女がバサバサと舞い降りた。
「サキュバスというと、あのキリスト教の悪魔の夢魔とかいうやつか」
「そうです、それです」
そういって、サキュバスはぼたもちをみつめた。
「ああ、地面に落ちてしまった、大変だ」
「それはなんだ、一見ぼた餅のように見えるが」
「ええ、ぼたもちです」
「貴様の夢魔の仕事と関係あるのか」
「いいえ、ありません、わたしのおやつです」
「なに?オヤツを食うのか貴様」
「ええ、おいしいですからね、食べますよ、仕事の合間に」
「貴様の仕事は、キリスト教関係の宗教家を堕落させることか?」
「え?いや、ターゲットそんな絞ってないんですけど・・・、わたし的には」
「じゃ、誰でもいいのか」
「いや、誰でもいいってことは・・・、ってゆーか、仕事は2の次で、おやつを食べるほうが楽しみなんです」
「何?仕事なんて本当はしたくないのか?」
「ええ、したくないんですけど仕方ないですよね、こういう、ご時世ですし、仕事は選べませんよ、本当は地獄の料理番に憧れてたんですけどね・・・」
「貴様も大変だな」
「ええ、みんな大変ですよ」
   おしまい