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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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星よりも儚い 神末家綺談1

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そのとき。

「この沢に住まう方とお見受けする」

暗闇に、瑞の声が響いた。閃光のように、その響きは伊吹の硬直を取り払った。

「そちらの時間に無断で立ち入ったことは詫びよう」

闇の中で、その気配がうごめくのがわかった。瑞の言葉に反応するかのように。

「だがしかし、主に危害を加えようとするのならば、どうあってもこの俺が許さぬ」

主?

闇の中でうごめいていた気配が、少しずつ少しずつ遠ざかっていく。世界は感覚を取り戻す。伊吹の耳に、消えていた木々のざわめきと、沢の流れるせせらぎが聞こえてきた。

助かった、と安堵した瞬間、緊張していた身体から力が抜けて、伊吹の意識は薄れていった。