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アナザーワールドへようこそっ!  第二章  【030】

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  【030】



「い……一年?!」


 マルコは今、確かに『一年』と言った。

 いるのか?

 同じ一年で……『全地区魔法士大会の本選』に出れるようなすごい奴が。


「はい、います。もちろんあくまで可能性のお話ですが、でも、間違いないでしょう。ちなみに……その可能性を持つ一年は、わたくしの調べでは『数人』いると思われます」
「ひ、一人じゃないのか?」
「はい。ちなみに一人は、ハヤト様もご存知の…………」
「ま……まさか…………『凍結天女(フリーズ・エンジェル)』、フレンダ・ミラージュか?」
「はい。なんせ、ジュニア大会の準優勝者ですからね。単純に、この一年より下の世代……13歳以下の中では『ナンバー2』ということですから。ちなみに、13歳以下と言うと、つい、『子供と大人では……』という見方をしてしまいがちですが、こと、『魔法』に関しては別です。13歳以下でも才能に溢れた子供…………いわゆる『天才児(ニューエイジ)』と言われる子たちは、大人と同レベル、もしくはそれ以上の魔法技術を持つ子もいますからね」
「マ、マジかよ…………で、でもさ、それだったら『ジュニアの部』と『一般の部』って分けなくてもいいんじゃね?」
「いえいえ。今、言った『天才児(ニューエイジ)』という子は、ほとんどいないですから。確かに、『ある程度の才能を持つ子」はいますが、『その程度の才能を持つ子』くらいだと、実際に戦えば『大人以下』がほとんどです。まあ、『大人の魔法士』でもピンキリですから、もしかしたら『キリの大人の魔法士』くらいなら良い勝負をする子供もいるかもしれません……ですが、勝つことはそうないでしょう。そのくらい、『大人』と『子供』では差があるんです」
「そうなんだ…………ちなみに、フレンダはどのくらいなの?」


「フレンダさんは………………『天才児(ニューエイジ)』です」


「ええっ!? そ、そうなの?」
「はい。なので、『本選出場』の可能性のある一年生の一人ということになるんです」

 そ、そんなにすごいのか、フレンダって。

 そう考えたら、アイリが入学式の時にフレンダが『凍結天女(フリーズ・エンジェル)』だと知って、その上で、フレンダに啖呵を切ったのは、すごい勇気だったんだな、と俺はアイリに対して改めて感心した。

「まあ、フレンダさんほどの人……いわゆる『天才児(ニューエイジ)』の存在なんて本当に稀ですからね。そもそも同い年に一人いること自体、すごいことなんですから」
「へー、よっぽどなんだな…………この『天才児(ニューエイジ)』って存在は」
「はい。しかも彼女は『水属性の名門貴族ミラージュ家の者』ですからね…………『本選』出場はまず間違いないかと思います」
「な、なるほどなー。うーん……このことを聞いてしまうと、明日のフレンダとの『放課後デート(勝手にデートにしました)』は、ちょ、ちょっと緊張するなー」
「ハハッ……ちょっとビビリましたか?」
「さ、さすがにね……まあ、でも、聞いておいてよかったよ。ありがとう、マルコ」
「いえいえ、このくらい、たいしたことじゃないですから」

 こういう謙虚なところもいいな……マルコは。

「んっ? ちょっと待て?」
「?……何でしょう?」
「そう言えば、『本選出場』の可能性のある一年って…………一人じゃないって言ってたよな?」
「はい、言いました」
「それって、もしかして…………フレンダ以外にもいるのか? 『天才児(ニューエイジ)』ってやつが?」

 俺は、おそるおそる聞いた。

「……はい、そうです。もう一人の『天才児(ニューエイジ)』です」

 !?

 同じ一年生で『天才児(ニューエイジ)』が二人も?!

「……しかも、その『天才児(ニューエイジ)』は、年齢もフレンダさんと同じ15歳です」
「ええっ?! 同い年に二人も? そ、それって、すごい稀なことじゃ……?」
「はい。はっきり言って『前代未聞』……ですね。ちなみに、その『もう一人の天才児(ニューエイジ)』とは、前年度の『中央区ジュニア魔法士大会』の優勝者です」
「……だろうな」


 そりゃそうだろう。

『天才児(ニューエイジ)』のフレンダが『準優勝』なんだから。


「ちなみに、そいつって……やっぱ『Aクラス』にいるの?」

 まあ、おそらくいるだろう……そう思った、が、


「……いえ、いません」
「ええっ!?」


 いないのかよっ!


 いや、別にツッコミとかじゃなくて、マジメな話としてね。

 そ、それにしても……、

「だ、だって、『Aクラス』って学年のトップクラスの生徒が集まるクラスなんだろ? それなのにいないって……」
「はい、いません。理由は…………この『王立中央魔法アカデミー(セントラル)』の生徒じゃないからです」
「えっ?『王立中央魔法アカデミー(セントラル)』の生徒じゃない?」

 そ、それって……、

「はい。そのフレンダさんと同い年のもう一人の『天才児(ニューエイジ)』は…………『北地区(ノース・エリア)』、『王立北地区魔法アカデミー(ノース)』にいます」
「ノ、『王立北地区魔法アカデミー(ノース)』……っ?!」
「はい。なので、この『王立中央魔法アカデミー(セントラル)』にはいません。『中央区ジュニア魔法士大会』は『全地区の12歳以下の子供』たちを『中央区(セントラル・エリア)』に集めて行う大会です。ですので、この『王立中央魔法アカデミー(セントラル)』に通っていない子たちもいるということです」
「で、でもさ……アイリから聞いた話だと、『王立中央魔法アカデミー(セントラル)』は、他の地区の中でもトップクラスの生徒が集まる学校(アカデミー)だって……」
「はい、そうです。当然、『彼』にもその『王立中央魔法アカデミー(セントラル)』への推薦の話はあったそうなのですが断ったそうです」
「えっ? どうして?」
「さあ、理由はわかりません。ただ、おそらくですが、もしかしたら……『家』の問題と関係があるのかも知れません」
「家……?」
「はい。彼は『火属性の名門貴族』です」
「ええっ!? そいつも?」
「はい。『火属性の名門貴族レッドフォード家』の者で、名前は『ヒューゴ・レッドフォード』。『レッドフォード三兄弟』の三男です」
「『レッドフォード三兄弟』……?」
「はい。『レッドフォード家』にはこの『ヒューゴ・レッドフォード』の上に二人、お兄さんがいまして、その二人とも『王立北地区魔法アカデミー(ノース)』の生徒です。なので、そういった理由から、この三男……『ヒューゴ・レッドフォード』も『王立北地区魔法アカデミー(ノース)』に入学したのではないかと思われます」
「な、なるほど……」
「まあ、何にしても、その『前年度優勝者のヒューゴ・レッドフォード』を見ることができるのは、『本選』のときとなるでしょうね」
「そうか~、でも、そういう話を聞いたら一月の『本選』の見学は行ってみようかな……」
「そうですね、わたくしは必ず見学に行くつもりですので、よかったら一緒にどうですか?」
「お、いいねえ~」

「シ、シーナ様も、ご一緒に…………とか」

「…………」