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わたくし考①

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なかなか変われない。何をしてもどこにいても私は私で、私の視界で聴覚で味覚で触覚で嗅覚でしか世界を捉えられないのがもどかしいのか安心感なのかなんなのか。
頭はすごくごちゃごちゃのマーブル模様のカオスチック。
目がぐるぐる。海馬あたりに靄。手放してしまえばいつでも意識は飛んで行きそうです。
お風呂にはいり、カフェミュージックを聴き、落ち着こう落ち着こうとして焦るほどに空回り。メリーゴーランド。馬や馬車は思考やら映像やら人の顔していて気持ち悪い。
私の頭の中のタンスの引き出しとやらはどうなってるの。
何も整頓されてないじゃないの。だから、夢と現実と妄想の区別がつかないんじゃないの。
でも、頭の中がごちゃごちゃであるほど、海馬あたりの靄が濃いほどに意識は飛びそうで飛んでいかないギリギリを保てるのです。
そうするほどにほら素敵な世界。恍惚の世界。
私が一番私らしくいれるのは、本当はこの時なのかもしれません。
それが破滅の道だとしても。ね。
作品名:わたくし考① 作家名:小城香保