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シュバリエ
シュバリエ
novelistID. 49954
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1%サッカー99%異世界 体験版作品

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プロローグ

真夏のグラウンド、ここでは中学サッカーの地区大会が行われている。35度を超えるであろうものすごい暑さが体の全てに染み渡る。
今ここでは、予選リーグをしているところで、二つのコートで試合をしている様子が見れる。
その一つのコートには、水色のユニホームのチームと、赤色のユニホームのチームと戦っているところだが、スコア表には後半二十八分の表示と、0対十一と見える。水色の方は疲れきってあまり動いているとは見えない、赤色の方が一方的に有利に見えた。試合はそのまま終わりコートから両チームが離れていく・・・。
 ここは、鹿児島の川薩地区(せんさつちく)薩摩川内市周辺の地域。ここではさっきまで地区大会があり、閉会式ではさっきの試合の赤色のユニホームのチームが優勝旗を持っている。どうやら県大会にはこのチームが出るらしい。閉会式も終えこのグランドには人影がなくなった頃、水色のユニホームを着たチームが、バスに乗り込んでいくところが見えた。
「何でいつも負けばっかなんだよっ!」
「そう言うなよ瑛士、決勝トーナメントには上がらなかったけど、そのあとのエキシビジョンマッチでは一勝したんだからよっ。」
悔しがってるこの少年は瑛士というそうだ、どうやらキャプテンらしくはないが結構チームからは尊敬されているように見える。
「学校ついたらみんな帰宅していーぞーっ!でもその代わり今日の反省点はノートに書いてこいよー!」
この真面目そうではないのがキャプテンらしい。どう見てもキャプテンには見えない。
 学校についてみんなが帰った頃、瑛士は一人で歩いて帰っている。
「みんな初心者ばっかだし勝てんのは難しいと思うけど、決勝まではあがりてーなぁ。」
そう言ってる時瑛士の前には見たことのない光景が広がっていた・・・。
「ここ見たことない道だなぁ。ここどこ?」
そう言ってるあいだに瑛士は意識をなくしてしまった。


第一章 異世界

「おーい!起きてー!起きてよぉ!・・・。」
「むにゃむにゃ」
「起きろって言ってんだろうが!!」
「はいぃぃぃぃぃぃぃ!!」
「もう、道端で寝たら風邪ひくよ。」
あたりは雪が積もり白く染まっている。
「え?いま夏じゃ・・・」
そう、今は夏のはずだ。
「何を言ってんの。今は真冬よ、ま・ふ・ゆ!!」
まあ周りを見ればわかるが、前までは真夏ではなかったか。しかもこの目の前にいる女性は見たことのない服を着ていて、小顔で青色のショートヘアだ。日本では見たことのない顔立ちでとても可愛らしい。
「わかったから。てかここどこ?あなたは誰?」
「私?私は白明、蓮白明。ここは零国よ。あなたは誰なの?」
ハクメイ?レイコク?どう考えても中国のようなイメージが出てしまう。
「俺は半田瑛士。レイコクってどこの国の首都?日本でそんなとこ聞いたことないけど。」
瑛士がいたところは日本の鹿児島。なのになぜこんな気候が真逆で名前の知らないとこにいるのだろうか。さっきまでは学校から歩いて帰っていたはずなのに、こんなところにどうやって行くのか気になった。
「ニホン?そんなとこ知らないよ。ここは零国っていう国で、ニライカナイ大陸の真ん中よ!!」
ニライカナイ?どこかで聞いたことがある。確か、沖縄県や奄美群島の各地に伝わる他界概念のひとつだったような。そしてはるか東の海の底とか地の底とかにあるとか言われていたところだ。でもどうしてここにいたのか気になって仕方がない。
「白明、俺どんな感じで倒れていた?」
「どんな感じって、ただ単に倒れていたけど。」
とすると、俺は帰り道歩いて帰り、道に迷い気を失ないニライカナイ大陸の零国にいるというわけになる。
どうして、はるか東の海とか陸の底にいるのだろうか。底とはいっても空には雲がある。いやいやそんなこと言う前に帰りたい。
「まあいいや。俺、日本ってとこに帰りたいんだけど、どうすればいいかな?」
「ニホンとか知らないのにどうやって変える方法を探すのよ。」
それもそうだ、こいつに聞いてもわからないはずだ。自分で探すのも無理そうだしここの場所もよくわからないで探すのもむずかしいだろう。
今はこいつの力が必要なのかもしれない。
「なあ白明、俺の帰る方法を探してくれないか?」
「いいけど、別に。でも働いたりとかしてもらうからね。」
そういい、白明は帰ると言って歩き始めた。瑛士もそのあとをついていった。街まではそんなに遠くなく、さっきの場所から五分ほどで着いた。
 白明の家はなくこの街の寮に泊まっているらしい。しかもここは零国でも有名な学校の寮らしい。
「瑛士、私は明日から学校だから私の部屋を一日中綺麗に掃除をしなさい。わかったぁ?」
「へいへーぃ」
「返事はハイでしょうがぁ!!」
「はいぃぃぃぃぃぃぃっ。」
「じゃあ夕食の時間だからご飯食べてくるわ。瑛士は部屋で待っててねっ。」
「俺の飯は?」
「無いに決まってるでしょ。残り物をもらってくるから我慢しなさい。わかった!!」
ガチャン。とドアを閉めていってしまった。何で顔は可愛いのに性格は鬼なのだろうか。全く可愛くもないじゃないか。こう言ってる時間がもったいない、早く家に帰れる方法を探さなければならない。が・・・
「早く飯食いてーあいつ、いつになったら帰ってくんだよ。腹減ってたら集中できねぇーよ!!」
そうわめいていると、ドアからガチャっと音がした。瑛士は白明が飯をもって来たと思ってドアの方に行くと、
「あ、あの、誰ですか?ここは女子寮なんですけど・・・。」
瑛士の前には小さな女の子が一人たっていた。
「白明じゃないのかよ。てか、さっきなんて言った?」
「だからここは女子寮なんですぅ!!」
「声がでかいよ!それでここは女子寮なのか。でも俺は白明の付き添いできたんだよ。だから気にすんな。」
そう言うと小さな少女は顔を少し赤色に染めて、
「白明ちゃんの彼氏なの?」
俺は一瞬あせった。このチビ女は何を言ってんだよ。小三みたいな奴がなに言ってんだよ。こいつなんなんだよ。
「い、いやぁ。あいつみたいな奴には彼氏出来ないと思うよ。しかもあいつ怖いし・・・。それであなたの名前はなんていうの?」
すると、小さい女の子は眉間にしわを作り
「白明ちゃんを侮辱したわねッ!後で言っときますからねッ!あと私の後輩に手出したら怒るんだからねッ!」
バキッ。白明が閉めた何十倍の力でドアを閉めていきどこかえいってしまった。
「あいつ、さっき白明を後輩って言ったよね・・・。(しかも、名前聞こうと思ったのに無視された。)
あいつ帰ってきたらなんていうかな~。俺、死なないよね・・・。」
そう思ってガタガタと震えて今の状況をブツブツと言ってるとドアがバコンと吹き飛び、ものすごく怒っている白明が目の前に立っていた。
「ナノさんに何て言ったの?」
ドアから出てきたのは白明だった、しかも顔をものすごく赤色に染めて怒っている。瑛士はものすごくあせった。お母さんに怒られてもなんとも思わなかった俺は、この時どうすればいいのか分からなくなり理屈でなん とかしようと思っていた。
「いやぁ。小さい子にここは女子寮だよって言われたから、どうしようか迷っていたのさっ。」