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数式使いの解答~第二章 雪と槍兵~

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《終幕》旅立ち


「世話になった。長老さん、シャノン。ありがとな」
「ホント、おばあちゃんもシャノンもありがとうね!」
 ロピタルから村を守って数日、ローレンツとミリアの二人は旅へと戻ることにした。二人で感謝を込め、長老とシャノンに礼を言う。しかし、
「いんやぁ、礼を言うんはこっちのほうさ。ペンギンに、山の化け物に、"天災"のロピタルからまで守ってくれて、いくら感謝しても足りんわい」
「本当に、ありがとうございます。おばあちゃんったら、ロピタルが目の前に来ても避難してくれなかったんです。祖母の命まで守っていただいて、どうやってお礼したらいいのやら……」
 シャノンがそう言うと、
「そうじゃ! ローレンツや、うちのシャノンを嫁にやる! それがあたしらの最大の感謝の印じゃ。よもや礼すら受け取らんなどとは言わんじゃろ?」
 長老が言うが、
「いいえ、お婆様。私はローレンツさんには嫁ぎませんよ」
「おお!? どうしたのじゃ突然」
「こればっかりは、女同士の秘密です。お婆様にだって教えてあげません」
 口の端をあげ、お転婆といった感じに微笑む。視線の先はミリアにあり、それに気づいたミリアは顔を真っ赤にしてうつむくばかりだ。
「あれ? ミリア、どうかしたのか?」
「な、なんでもない!」
 いつもの如く、ローレンツは疑問を浮かべている。
 そこに、
「おーい! 待ってくれ!」
 走ってくる人影。それは、
「え!? ヘルメス、どうしたんだ!」
 ヘルメスはあっという間にローレンツたちのもとに着く。
「オレも、お前たちについて行かせてくれ。特にローレンツ、お前に話したいことがいくつもある」
「ロピタルの、ことか?」
 ローレンツは確認するように尋ねる。
「ああ。その通りだ。……それと、村の警備なら問題ない。村人たちもいるし、すぐにダランベールから警備兵が送られてくる。おそらく、ロピタルからの防衛方法について、色々と聞きたいのだろう」
「そうか。長老さん、いいのか?」
「……ヘルメスや」
 長老が口を開く。
「なんでしょう」
「元気にいっておいで。それで、いつかまた帰っておいで。あたしらは、お前さんをいつでも歓迎するよ」
「――! ありがとう、いってきます!」
 こうして、一人の仲間を加えた一行は、セルシウスの村を旅立っていったのだった――。


―― When they prevented LHOPITAL and added one friend, the story was over.
   Therefore probably the second story is GOOD END.