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無職で家無な俺でも運はある(ラスト)

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――――――5年後
「「元康~あんた社長になったんだっけ?」」
「うん。それよりお袋。いいお知らせとお袋にとって悪い話になる」


俺は暗そうな声で言うがまぁ俺はどっちもうれしいことだ。


「「な、なによ悪いことって」」
「あぁ、うれしいことは・・・」


溜めて、一息。


「俺はお父さんになったぞーー!!!!」
「「えぇ!?て、てことは」」
「お袋はもうおばぁちゃんな。よろしくおばぁちゃん」


俺が嫌味ったらしく言うが「うれしいことじゃないの。な~にが「おばぁちゃん」だ!私はこれから会う孫にねぇ、絶対「よっちゃん」て呼ばせる!」とマシンガン並みの返事が返ってきた。ちなみにお袋の名前は「芳江(よしえ)」という。


「あなた~仕事に遅れるんじゃないの~?」


今俺に話しかけてきたのは・・・言わなくてもわかるかな?俺も照れくさいし。


「あぁ。そうだな、でも今日は俺にとって特別な日だ」


そう言って俺はお仏壇の部屋に入っていく、そして仏壇の前で正座し手を合わせる。そうこの部屋はあの女神さんが使っていった部屋だ。女神が去って行ったあと俺はこの部屋を改造し、お仏壇をたてた。


「ありがとうな。お前のおかげで俺はここまでこれた。お前のことを忘れた日なんてないよ。だがなお前は今、どこで何をしている?あれから5年になるが、俺のところに来てもいいんだぞ?」


そう、今日はあの女神が去って行った日からぴったり5年後、つまり俺が独り立ちした日でもある。情けないことにな。


「あなた!会社に遅れるわよ!?今日は会議の日じゃなかったかしら!」
「あぁ!そうだった!やっべぇ遅れる~!!」


笑えるよな?俺、社長だぞ?なのに遅れるって、会社員かよ。
俺は家のドアを開けた。そして目の前に見たことある子がいた。
彼女はにっこり笑い、俺にこう言った。


「ただいま。ホムさん」