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俺は焦っていた。
最終電車の発車時間には、どう見てもぎりぎり間に合うかどうか、というところだった。
最終電車に間に合わなかったらどうするか、なんてことを考えている余裕はなかった。

地元に戻って就職していた学生時代の友人から、出張で東京に行くので久々に会って酒でも飲まないかという連絡が入ったのは、先週のことだった。
俺は二つ返事でオーケーし、今夜、こうしてここの居酒屋で飲んでいたわけだ。
卒業以来３年振りに会い、お互いの変わりようがおかしくて、また、さまざまな卒業後の積もる話に熱中し、気が付いたときには、最終電車の時間が迫っていた。
友人は都内のビジネスホテルに泊まっているので、時間を気にする必要はないのだろうが、俺は違う。
あわただしく勘定を済ますと、俺は居酒屋を飛び出し、一目散に駅に向かった。