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河童 マキ
河童 マキ
novelistID. 47428
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choose me prease part2

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「一馬、辰巳くん…マキちゃんこれからよろしくね」








夢であってほしかった







「一馬!辰巳の部活見に行かない?」

「お、おう」

マキは愛華が入ったことを何とも思ってないのか。

自分だけが愛華の存在が嫌なのだろうか。

そんなこと思えば愛華の事にふれることはできない。

「うぉー辰巳いいねぇ!滴る汗っ、足の筋肉っ、食べたくなるぅー」

何言ってんだこいつ、と思いながら横目で見る。

まぁいつものことだけどな。

「…っ?」

と、突然マキの顔が曇ったような気がしたのは気のせいか?

「あ、愛華」

辰巳に愛華がタオルを渡している。

さりげないボディータッチ、上目遣い、あれは狙ってるな。

「なぁーんだ!愛華ちゃんは辰巳のこと好きなのかぁー。応援してあげなきゃっ」

「…は?」

愛華は重くて一途で有名なんだぞ。俺に告白してきたばっかじゃねえか!

そんな愛華が辰巳に移るわけがないだろ。

「ん?もしかして一馬も嫉妬かぁー、愛華ちゃんかわいいからなぁ」

へらへら笑っているマキだがその表情には裏があるようにしか見えない。

「マキ…お前…辰巳がすきなのか?」

「へっ?」

不意に出てきたきた言葉に自分でも驚きを隠せない。

なぜこんなことをいってしまったんだろうか。

「わ、わりぃ。今のはなかったことにしよ…」

「好きだよ」

言葉をいい終わる前に答えを言われてしまった。

「みんな好き。一馬も辰巳も愛華ちゃんもみーーーんなすきだよっ」

ほっ…

なぜだろうかその答えにほっとしてしまう。

深く考えすぎたな。

俺たちは仲がいい兄弟みたいなもんだろ。

「あぁ、俺も好きだぜ」

「だから皆幸せになってほしいんだ」












そうだな


















「みんな…幸せかぁ」

自分の部屋のベットで一人つぶやく一馬。

「みんな幸せってなんなんだろうなぁ。俺にとって愛華はいらない存在なんだよな」

どうしても自分の汚い心が出てしまう。

マキの心はあんなに白く透明で綺麗なのに。

「はぁ…三人に戻れないかな。つっても、俺だけが望んでることか!」

はは…はぁ…

愛華の奴何をたくらんでいるんだ。

なんとしても…聞き出さなくてはならないな…・・



ブーブーブー

携帯の音が部屋中に響く。

「ん…ん?」

携帯を開いてみると

―――不在着信18件―――

「…はぁ!?」

驚いてベットから起き上がる。

すごく嫌な予感がした。こんなことするのは一人しかいない。

そう、愛華。

「……もしもし!わりぃ、俺寝てた」

…やけに静かだ。ただ聞こえるのは風の音。

「おい、おい?愛華、聞こえてるんだろ?」

「…っ…て!…・・ツーツーツー」

かすかに聞こえた声は聴きなれた声。

「マキっ!」

ダッシュで階段を下りる。

「一馬、ちょっとご飯は?」

親の声に耳を傾ける余裕もない。

まき、どうか…どうかお前だけはぶちでいてくれ!

いつも三人で待ち合わせをしている曲がり角を通り過ぎようとしたとき

「あ、一馬。そんなに急いでなにしてるの?」

・ ・ ・ ・ ・ ・ は ?

いつもと変わらない笑顔をマキが立っていた。

「いつも遅れてくるのに今日は早いね!雨でも降るのかな?」

冗談交じりにへらへら笑うマキ。

安心してしまったのか涙が出てきてしまった。

「マキ、マキっぶちだったんだな」

思いっきりマキに抱き着く。

「へっ?一馬大丈夫?変な夢でも見たんじゃないの~」

マキの胸は暖かかった。すごく暖かくて太陽のようだ。







このとき一馬は気が付いた




俺は好きなんだ




マキが好きなんだ




友達としてじゃない














一人の女として

























作品名:choose me prease part2 作家名:河童 マキ