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Daybreak 〜その先にあるもの〜

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もし、とか、~だったらと振り返り後悔する人間は多いと思う。してしまったことはいくら後悔したって元に戻るはずなんてないのに。私は多分、一般的な人よりも後悔ばかりだ。どこで間違えたのか、いつからこうなったかなんて振り返りたくもない。
人間なら誰しも、「あの時に戻りたい、あの頃は楽しかったな」と思うことは、人生で最低でも一度はあると思う。でも、私にはそれがない。そもそも、私は生まれたくなかった。こんな汚くてくだらない世界に生まれて、生きていくことに何の意味があるのか。
昔は変えようと努力したこともあるしもがいてみたこともある。残念なことに、その私に手を差し伸べてくれる人はいなかった。いや、いなくなったと表現した方が正しいのかもしれないけど。
とにかく、いつの間にか、私は空っぽになっていた。すべてを諦めて認めようとしない、わがままで甘えだと諭されるかもしれない。まあ、今の私には言葉なんてひとつも響いてこないけど。偽善的でおだててお世辞をいうのに何でそこまで必死になるんだろう。そんな奴は嫌い、冷めた目でみてしまう。しかし、私もそれに必死になっている。本当にくだらない、と思っていた。ハルに出会うまでは。
ハルは結局何者だったのか、今でも分からない。分からないままいなくなった。私を置いて。
見捨てられることも見放されることも慣れっこだった。そんな私なのに、ハルだけはいつまで経っても私から消えない。