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エイユウの話~冬~

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「大丈夫ですよ」
 一体何が大丈夫なのか。その肝心なところを聞かれまいと、導師はさっさと教室を出て行ってしまった。モニターが見やすいという理由から後ろに座っていた彼女には追いつく間もない。かわされたと、彼女は肩を落とした。
 昼休み、アウレリア・ラウジストンは食堂にいた。冬は外で食べていた人たちも中に来るので、どうしても他の季節より混んでしまう。そのため、彼女は友人を探すのに手間取ってしまった。
 秋祭りで担当したカフェテリアよりはマシだと言い聞かせながら、彼女は一所懸命に掻き分けて進む。背の低い彼女の視界はほぼゼロで、日光が燦燦と入り込んでいるのにも関わらず、暗中模索だった。
「アウリー!」
 いきなり肩を叩かれた彼女が振り返ると、そこには約束していた友人がいた。彼女はニコニコと笑って、アウレリアを見ていた。驚いたアウレリアは思わず彼女の名前を呼ぶ。
「ラジィ!」
 少女は先ほど導師に質問できずに落ち込んでいたラザンクールだった。彼女は向きを変えたアウリーの手を引くと、そのまま座っていた席に向かって歩き出す。
 器用に人ごみを抜けるラジィは、いとも簡単に目的地にたどり着いた。そこには一人の男子術師が小型無線機、通称シャウダーをいじっている。彼は唯一の男子になってしまっている、キサカ・ヌアンサだ。
 並んで席に座ったあと、ラジィは彼に尋ねる。
作品名:エイユウの話~冬~ 作家名:神田 諷