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呼鳴

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やけるお日様が眩しいからわたしは日陰に身を隠して
お気に入りの場所を見付けるまでステップ踏んでは歌ってた
雲が動いてお日様も隠れ、空は鈍色 緑のわたし
幼い頃を想い出してうとうと、静かに目を閉じる

夢の中遠くから声が聴こえたんだ
あの頃と同じようにわたしを呼んでいたの

「わたしはここにいるよ」って伝えたくて
声が枯れるくらい叫んだけど
思いは届かず雨と消えた


長く降り続く雨に打たれてもわたしは歌を歌ってた
楽しかった頃の思い出の中、あなたが優しく笑うから

今はもう触れられないぬくもりは
井戸の底深い場所に置いてきてしまった

「戻ってきてよ」なんて叶わない
罪を全部吐き出しても
だからね、わたしは歌を歌うの

ねぇ、そこから聴いててよ
悲しい歌なんかじゃないから

「わたしはここにいるよ」って伝えてる
声が枯れてもあなたを想って
あなたを忘れないって決めたから

だからね、わたしは歌を歌うの
作品名:呼鳴 作家名:カナエ