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瀬間野信平
瀬間野信平
novelistID. 45975
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火付け役は誰だ!

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「遅ーーーーい!!!!」
「いや、終業2分後だぞ、十分早いだろ。」
「時はmillionなり、はい罰金。」
「…どこの成金の奇習だ、そんな額。」
「はい、じゃあ時はbillionなり。」
「着実かつ膨大に増加してる。」

色々疲れてぐったりしている俺にそれ以上構わず歩き出す覆水。
一応着いていかないと色々面倒になりそうなのでそのまま後を着いていく。



「で、校舎裏まで来て何を?」

実は今平然とした顔を装っているが実際頭は
(うわぁヤバいヤバいヤバい!女子と校舎裏って古典的過ぎるというか可能性無いとは分かっていてもヤバい!何がヤバいのかは明言出来ない位ヤバい!)
沸騰ギリギリである、誰かこの突沸防ぐ沸騰石ちょうだい。
と、色んな意味で危機に陥る俺をよそに覆水は曰く戦いの内容について言い始めた。

「という訳で勝負!」
「もはやどんな訳だか分からないが。」

だからなにか俺がしたのだろうか。
悪口を言った覚えもない、過去に知っていた訳でもないから忘れることも多分ない。
一体何をしたんだろうか、むしろ勝負の内容よりそちらが知りたい。

「そこのキラリンネーム聞いてるの?」
「いや、その名前は解せぬ。で、何と?」
「勝負、勝負!次聞いてなかったら消火器噴霧。」
「…目の光が消されそうだからちゃんと聞くことにします。」

危うく藪をつついて熊出す所だったようだ。
火口危うきに近寄らず、虎穴にそもそも入らないようにせねば。

「勝負は簡単、私とテストの点で勝負すれば良いだけ!」
「…次のテストで?」
「次のテストで!」

案外単純な勝負だった。
まぁ色々と覆水から(私はこれなら勝てる夜襲は確かに失敗したけどこれなら絶対ふふふふふ)聞こえてきているのが心配だが。
ただ問題はそこじゃない。

俺は勉強が出来ない。

それこそ経験値5くらいの雑魚モンスターと同じくらい。
だからもし勉強力とか計られたら(勉強力たったの5か…ゴミめ)とか言われそうである。

「もし負けたら…罰ゲームは…そうだ、校庭百」
「死ぬ。」

食いぎみに何か変な事を言おうとした覆水を封じる。

「大丈夫、校庭で百セット腕立て伏せするだ」
「死ぬ。」

大丈夫と判断する材料が何一つない。
そして着実に夏の今校庭で腕立て伏せだ何て熱中症で何回倒れてもお釣りが来る気がする。

「ま、そういう事に決めたから。」
「俺の発言権は!?」
「元からないから!」
「皆無!?この民主制が当たり前の世の中でまさかまさかの男性発言権がありませんと!」
「そう!加えて言うなら私の絶対王政だから割とひれ伏しなさい平民!」
「まさかまさかの王権神授説!?畜生ッ時代を何世紀後取りしてるんだ…」



≡≡火付け役は誰だ!≡≡
作品名:火付け役は誰だ! 作家名:瀬間野信平