小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
飛鳥川 葵
飛鳥川 葵
novelistID. 31338
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

ゲイカクテル 第8章 ~ NIGHT BEFORE~

INDEX|1ページ/1ページ|

 
翌朝、シルバーブルー合同掃討作戦会議がホランド郡警察の会議室で開かれた。三警察の麻薬課の刑事にSWAT部隊員、オーランド海上警察とロン、デービス刑事が集まり、チェイス係長が進行役を務めた。
「では作戦会議を始める。何か新しい情報はないか」
 ノイキルヒ警察の刑事とオーランド郡警察の刑事が手を挙げる。
「では、まずノイキルヒから」
「はい。シルバーブルーですが、特にノイキルヒ大学で流行っているコトが分かりました」
「そうか。次、オーランド郡」
「はい。取引の時間ですが、明日深夜一時だそうです」
「分かった。では作戦の内容を発表する。まず海上警察は港での密輸船らしき不審船の探索、不審船の追尾、密輸現場の捕捉、密輸後の追尾、港での荷降ろし後の乗員の逮捕。二班構成とし、港班と海上班に分ける。麻薬課も二班構成にする。尾行班と襲撃班に分ける。尾行班は車二台でオーランド郡の港から取引現場までの尾行。襲撃班は更に二班に分け、荷下ろし後の人員を逮捕する班と、SWATと一緒に取引現場の襲撃と人員の逮捕をする班に分ける。その後逮捕した人間から売人を吐かせる。徹底的に吐かせろ。できるコトなら末端の売人まで逮捕しろ。あとホランド郡警察に統括連絡係を設け、専用の電話を設置する。各本部には無線連絡係を設け、各班と逐次連絡を取り合え。なので、各班無線と拳銃を携帯しろ。以上だ。何か質問は?」
 一人の刑事が手を挙げる。
「逮捕時の発砲は?」
「構わん。許可する。遠慮はいらん。根こそぎ逮捕しろ。襲撃班は同時に動け。荷下ろしの人員の逮捕時に、取引現場の人員に気取られる可能性がある。あと時間だが、深夜0時までに配備を完了させろ」
「分かりました。ありがとうございます」
「他には?」
 別の刑事が手を挙げる。
「護送車は複数台用意した方がいいですか」
「そうだな。各班数台用意しろ。何人いるか分からん。他には?……ないようなので、以上、解散」
 全員席を立ち、会議室を出ていった。オーランド郡警察、海上警察、ノイキルヒ警察は急いで帰り、作戦会議の内容を伝え、急いで準備した。ホランド郡警察も各部署で作戦内容を伝え、人員の割り振りをし、急いで準備に取り掛かった。ロンとデービス刑事も統括連絡係として専用電話を設置するため、備品課から電話を借りてきて、電話番号を設定した。その後その番号を各警察に連絡した。ロンはオール・トレード商会にも電話をして、ビリーにビアンカの尾行時にその番号を使うようにと言った。またオーランド郡での取引時間が深夜一時であるコトも伝えた。
 昼食を終え、買い物も終えたビリーは、ビアンカの住所を調べるため、自室に入っていった。パソコンを立ち上げてパスワードを打ち込み、人物照会所にハッキングをかけた。やがて侵入するとビアンカ・フュリーを検索した。ビリーはビアンカの今の生活を考えると、昔住んでいたプロント通りの安アパートにはいないと思った。必ず引っ越していると踏んでいた。ビアンカ・フュリーの検索結果が映し出された。
 やはり引っ越していた。高級マンションが建ち並ぶヒルズ通りの二十五番地のロータス・マンション一〇〇二号室だった。車は所有していないとあるので、徒歩で尾行できるとビリーは思った。帝国では車が普及していないので、タクシー会社がない。本当の富裕層しか持っていない。元々車を使うという概念がないし、一台一千万バックスもする高級品なので持つコトができない。だからタクシー会社がないのだ。ビアンカが徒歩だというのは確定的だった。ビリーはアレックスにビアンカの住所が判明したコトを伝えた。アレックスは暗視モードで尾行しろと言った。ビリーは了解した。