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四神倶楽部物語

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 だけど、私はまだよくわかりません。
「ところで魔鈴さん、みんなで訪ねさせてもらうとして、どこのエアポートから飛び立てば良いの?」
 これを聞いた魔鈴がきょとん。そして一拍の間を置いて、「えっ、お兄さん、知らなかったの。仕事ばっかりに没頭せずに、もっと周りに注意を払ってちょうだいよ。佳那瑠さんがそのカプセル駅への扉、どこにあるか知ってるはずよ。もし御存知なかったとしても、すぐ貼り付けて下さるわ」と。

「ふうん、佳那瑠がね。そう言えば禁断の扉とか、彼女、貼り付け上手だからな」
 私はなんとなく納得できました。魔鈴は私の頷きを確認し、「それではこれで失礼させてもらいます」と告げ、席を立ち、さっさとロビーの奥の方へと消えて行ってしまいました。

「おいおい、ミッキッコ、魔鈴はどこへ行ったんだい?」
 私は不思議で、横で同じようにポカーンとしているミッキッコに尋ねてみました。すると、「カプセル駅への扉を通って、グリーンスターへと帰って行ったに決まってるじゃん」と、いかにもものしり顔。それからキツイお言葉、「あんたバーカね」と上乗せです。

 まあ、それはそれとして、20光年先にあるグリーンスターへの慰安旅行、これってよくよく考えてみれば、事は一大事ですよね。
「ミッキッコ、今夜、四神倶楽部の臨時総会をやろう。みんなをいつもの居酒屋に集めておいてくれないか」
 私はリーダーとして指示を飛ばしました。
「龍斗、了解よ。慰安旅行の計画作りをするのね。私、どの服、着て行こうかな?」
 もうミッキッコはすっかり旅行気分、声が上擦ってやがんの。

 こうして開催の運びとなった四神倶楽部の臨時総会、メンバーはミッキッコに佳那瑠、そして悠太と私の四人です。私たちは仕事が引けてから、近場の居酒屋に全員集合しました。
 開会にあたって、まずは生ビールで乾杯。それからしばらく各自からの他愛もない近況報告。それから少し酔いがまわって一段落したところで、私はおもむろに本題について話し始めました。

「実は今日の昼休みのことなんだけど、俺の妹だという、そう、魔鈴(まりん)と名乗る女性が訪ねてきてね、彼女からお誘いがあったんだよ」私はここから先の話しが突拍子なことなので、気を落ち着かせるために、一気に生ビールを飲み干しました。ミッキッコ以外の佳那瑠と悠太が耳を澄ましてます。

「そのご招待とはね、20光年離れた緑星、すなわちグリーンスターと呼ぶらしいのだが……。今度の夏休みに遊びに来ないかってね、もうフリーチケットまで頂いたんだよ。みんなどうしたいのか、忌憚(きたん)のないところを話してくれないか?」


作品名:四神倶楽部物語 作家名:鮎風 遊