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つだみつぐ
つだみつぐ
novelistID. 35940
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男性支配

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わたしはそれから毎週、この会の「おしゃべり会」に出席して、彼にあったとき、その話をした。この会で聞いた個人的な話は口外しないことになっているし、男性は入れないから、うまく伝えるのは難しかったけれど。

だから、ここでも、詳しいことは書けない、でも、差し支えない範囲で、この会のことを書いてみるね。
この会にはその他にいくつかルールがある。
・考えや知識ではなく、自分の経験と、そのときの「感じ」を語る。
・他人の話を、批判しない。アドバイスしない。ただ、他人の話を聞いたときの自分の「感じ」を語る。
こういったルールを守れば、何を話してもいいの。

知人にレイプされて妊娠して、それを夫にも誰にも言えずに、死のうとした女性がいた。(きっとその男は彼女がどれほど傷ついたかを知らず、もしかしたら得意げに「おいしい思い」をした話を友人に語っているかもしれない。)
夫の暴力からやっと逃れたのに、いつの間にか夫の元に戻り、相変わらずアザの絶えないほど殴られ続けている女性がいた。
それほどではないけれど、そこの全員が、夫から人間として扱われていないと感じていた。わたしと一緒。職場でもそうなの、という女性も。

わたしはほんとうにびっくりしたの。

ねえ、つださん。
いったいどれほどたくさんの女性が男性につけられた深い傷をいやせないでいるの?

この国の何%のカップルが、支配や隷属のない関係の中で、ちゃんと、互いを受け入れ合って愛し合っているの?

教えて。

      

作品名:男性支配 作家名:つだみつぐ