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檀上 香代子
檀上 香代子
novelistID. 31673
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母と娘

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母 と 娘、、

                    檀上 香代子


O 立ち並ぶ5階建てのマンション(団地)
  団地道の一つの棟の傍にバス停。一台のバスが止まる。17歳の
  清子が、大機名リュックを背負い大きな熊のぬいぐるみを抱えて
  降りてくる。すぐ傍の棟を見上げる清子。フッと深い息をつき階
  段に向かう。階段から降りてくる正義。2階を見ながら何か二言
  三言話して、別れる。
  2階に上がり、ドアをノック、ドアを開ける。

O 玄関に続くキッチン。        

清 子  (明るく)ただいま。

啓    おかえりーーーー食事は?

清 子  はらぺっこ。(荷物を居間のふすまの前に置く)

啓    入り口で無く、居間へ。

清 子  わかった。------コレからよろしくおねがいします。

啓   ―――(黙々とカレーをつぎ、テーブルにおく)

清 子 ワァ、久しぶりにカレー! う~ん、美味い! お母さんの

    味だ!

啓   久しぶりだもんね。大下さんは?

清 子 うん、2DKの部屋が借りれるまで、実家に帰って待ってる

    からって言って来た。

啓   それでーー

清 子 なるべく、早く迎えに行くって。

啓   そう。

清 子 おかわりある?

啓   (皿を受け取り)お兄ちゃんに会わなかった?            

清 子 階段のところで、――二人の時間あげるって、ふ、ふふ。

啓   そうーーー(皿を渡して、食べる清子をジッと見つめる。)


 O 三ヶ月前

   同じ団地の棟。ヴァンが一台とまっている。荷物を持った清子
   と大下が階段を下りてきて、荷物を積み込み、二人して啓の部
   屋に入って行く。キッチン。テーブルのイスに腰掛けている啓
   二人玄関を上がり啓の前に座る。不穏な空気が流れてる

清 子 どうして!

啓   ―――――― 

大 下 お母さん、二人の事は賛成してくださったんですよね。

清 子 そうよ。賛成してくれたじゃない!

啓   ――――結婚を前提とした、お付き合いは認めたよ。          

大 下 ですから、早いほうがーーー。

清 子 そうよ。でも、入籍するのにお母さんのサインがいるのよ。

啓   ―――――――。

清 子 どうして、わかってくれないの!

大 下 清子!

啓   (大下に向かい)2週間まえですよね。 はじめて、挨拶さ

     れたのは?

大 下 はあ。

啓   そして、その日から、---清子は帰ってこなかった。

清 子 (泣きそうな声で)それは、バイトが遅い時、帰るのに大下

    さんの部屋のほうが近いからーーー。

啓   でも、結婚してた訳じゃない。

大 下 ですから、二人で結婚するのに、籍をいれたいとーーー。

啓   一週間―――。

清 子 時間の問題じゃないわよ!   

啓   (大下に)清子は、いま17歳、恋に恋する年齢、親の干渉か

    ら自由になりたい年頃です。

大 下 はあ。

啓   結婚と言う事が解っているとは思えないの。

大 下 ――――

清 子 失礼ね。解っているわよ!

啓   だから、清子の結婚に責任が持てない。(ゆっくり)20歳に

    なれば、自分で入籍出来るでしょう。

大 下 今でも3年後でも結婚は同じじゃないですか。お母さん。

啓   同じなら、20歳でもいいわけでしょう。なぜ急ぐの?

大 下 ――――

清 子 だって、入籍すれば、扶養手当が付くんだよ、ねえ。

啓   其れがなければ、生活できませんか?

大 下 (強く)そんな事はありません! 

    これでもIT会社の取締役ですから。

啓   そうですよね。高給取りだとか。未成年の子を、親元から連れ

    て行くということは、どういうことか、おわかりですよね。

    35歳の貴方には。

大 下 ?

啓   夫だけでなく、保護者の役割もあるって事。

大 下 解っているつもりです。

啓   だったら、この子が自分で籍を持って行けるまで、保護者とし

    て、―――。

清 子 私の結婚に反対なんだ!(泣く)

啓   清子! 二人で暮らすなとはいってない。貴方達の気持ちが本

    物なら、続く。 2~3年ぐらい。

清 子 屁理屈だ!

大 下 清子!解りました。今日は、コレで失礼します。

清 子 どうしてもダメなのう?    

啓   ダメ!コレだけは、恨まれても嫌! 

大 下 さあ、帰ろう、清子。

   二人出て行く。部屋のふすまが開いて正義でてくる。

正 義 お母さん、よくがんばったね。大丈夫?

啓   ―――うん。

正 義 何度出ようかと思ったけど、反対に

    清子は俺に対して反抗期だし、いま清子は何も見えないから。

啓   そうね。

正 義 清子は、経験しなければわからないタイプ。もし、傷ついて帰

    ってくることあったら、百パーセント受け止めてやればいい。

啓   ――――。

正 義 僕の妹だから、馬鹿じゃない。そのうち、お母さんの気持、

    解ってくれるよ。

啓   ――そうね。

正 義 泊まって行こうか。      

啓   ううん、一人のほうがいいみたい。それに明日早いんでしょ。

正 義 まあ、始発のバスじゃ、間にあわないけど、45分早く起き

    て、駅まで歩けばいいかれら。

啓   大丈夫だから、そんな無理しなくていいよ。

正 義 本当に。

啓   うん。

正 義 じゃ、夕飯一緒に食べてから、帰るよ。

啓   うん。


 O清子が実家に帰って来てから、一ヵ月後

  啓の部屋
   玄関が開いて清子、啓が入ってきながら。

清 子 わあ!久しぶりにデイズニーランド、満喫したァ。

啓   ふ、ふふ、まだまだ子供だね。 

清 子 お母さんが一緒に乗り物に乗ってくれたら、もっと、楽しか

    ったのに!

啓   うん、苦手だからね。せっかくだから、大下さんも呼べばよ

    かったのに。

清 子 (強く)嫌よ!せっかくお母さんとの二人の時間に。

   荷物を置き、テーブルのイスにすわる

啓   ―――。

   お茶を居れ啓もイスへ。

啓   (ためらいがちに)ねえ、ひょっとして、向こうへ帰る気なく

   なってるんじゃないの?

清 子 ―――。

啓   間違えたらごめん。此処のところ毎日電話してたのに、彼の留

    守を狙って、留守電を入れるでしょ。

清 子 うん。

啓   もし帰るつもりがないのなら、はっきりしたほうがいいと思う。

    あちらは、いいお年なんだから。     

清 子 う~ん、嫌なんだな。会うの。

啓   逃げるわけ行かないでしょう。

清 子 うん

   電話が鳴る。清子と啓、顔を見合せる。啓奥で電話を受ける。

啓   大下さんからよ。

清 子 居るって云ったの?

啓   籍は入ってないけど、貴女は奥さん、でしょう。
作品名:母と娘 作家名:檀上 香代子