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超短編小説  108物語集(継続中)

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 このような部下の振る舞いを見ていて、課長はあらためて思う。
 何もかもパサパサのヒカラビ男、ピイピイ文句ばかり言うヒヨコネエ、いつもプラプラとどこかへ消えてしまう雲隠れニー、ペラペラと秘密を漏らしてしまう口まめ女、ポキポキと耳障りな音を発する指折りあんちゃん。よくぞここまで苛つかせてくれる部下が揃ったものだと。

 しかし、それは逆転の発想だった。
 こんなイライラさせる気性が凝縮されたクソッタレロボット、それがもしこの世に存在したならば、それは飼い主に対しての反面教師となり、性根はこうあるべきではないと他人への思いやりが醸成されるだろう。
 いや、きっと美しく生きて行くための手助けになるはずだ。

 ここは社是にある社会貢献の一貫。課長は経営に熱く上申し、必死の思いで承認を得た。そして時を経て、ここに世界最強にうざい人工知能ロボットが完成したのだ。課長の目には涙が。

 だが、上司の心、部下知らず、ヒヨコネエは「いつもの嘘泣きっスか。バレミットモナイわ」と突っ込み、さらに口まめ女からは、早速どこかで喋りたいのだろう、「未発表のこいつの名前、ここで披露してくださいよ」と迫ってくる。

 うん、確かに言われてみればそうかも。そろそろ名前を部下たちに周知させるタイミングだ。課長は仁王立ちとなり、高らかに吠える。
「こやつの名前は――反面教師型ロボット・パピプペポ――じゃ!」

 その後、「命名理由は君たちの胡散臭いアイデンティティー、つまりパサパサ、ピイピイ、プラプラ、ペラペラ、ポキポキをこいつの人工脳に注入してやったからだ」と続けた。
 人知れず帰還済みの雲隠れニーを含め5人は口をポカーン。
 この放心状態にさらに課長は「アンドロイド・パピプペポは出来たてのほやほや、販売前の試行が必要。あとで1匹ずつ持ち帰り、今夜より共に暮らすこと、業務命令じゃ」と口を尖らせた。
 性格悪い5人であっても滅私奉公人、従わざるを得ない。渋々連れて帰った。