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超短編小説  108物語集(継続中)

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 ヒラメキの前から妻が消えた。当然自分に原因はあると反省し、愛人との縁は切った。
 それにしても愛妻は一体どこへ消えてしまったのだろうか?
 もともとソラは天涯孤独、親元はないと聞かされていた。それでも妻を捜す日々が続いた。
 そんなある日、衝撃の事態が起こる。愛人宅に隕石が落ちたのだ。
 直径5センチ程度の小さなものだったが、その衝撃は途方もなく大きく、家は炎上し崩壊した。死者が出なかっただけでも幸いだった。

 黒い隕石は宇宙からの落下物。それは偶然であり、不運な出来事だったとメディアは報道した。しかし、ヒラメキはそうは思わなかった。
 なぜ、愛人の家に隕石が……?
 ひょっとすると、これはソラの怨念ではないか、そう思われて仕方がない。

 振り返れば、ソラは並外れた高度な知能を持っていた。また首の下に、一見ペンダントのような小さな逆鱗(げきりん)があった。まるで龍のようだ。
 そんなソラ、今から思うと、果たして彼女は人間だったのだろうか、と疑問がわいてくる。
 ヒラメキは早速ソラが残していった通信記録を調べてみる。するとどうだろうか、ソラは地球から20光年離れた雲母(きらら)惑星の星人だった。文明は高度に発達し、宇宙の現象を神のごとく操っているという。
 とならば、旧愛人宅に落ちた隕石は……、ソラが高度な軌道計算を行い、UFOで小惑星の位置を変え、狙いを定めて命中させたのでは。

 こんな結論に至ったヒラメキ、隕石はソラの怒りであり、自分への愛の深さの裏返しではないかと男の勝手な解釈で理解した。そして、やっぱりソラは掛け替えのない女(ひと)だと確信した。