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シャンプーこわい

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ある過疎化してる小さな村にいる本当にもてない男の話です。ちなみに17歳で高校に通っています。

 私はこの村に生まれて17年になる。友人は彼女ができたり、また研究や音楽など様々なことに熱中し充実してる。しかし私はどうだろう・・・。

 この村はのどかである。電気は通っていないし生活用水も湖に流れ着く小さな川からひいている。もちろん車もなければ、自動販売機もない。しかし村の人々は幸せにくらしていた。しかし彼は違うようだ。

 ああ、また、朝が来た。太陽が昇ると鶏が鳴き、村人は外に出て、外ではにぎやかに人々が挨拶を交わす。今日も外から聞こえてきた。

 「○○くん、おはよう!今日もがんばろう!」

 「□□さん今日は天気がいいですね、山で山草でも採りに行きますか?」

 「朝だー!晴れだー!」

 がやがやと鬱陶しい声がいつも聞こえるんだ。私は人と交流するのが極端に下手なようで、こういうやりとりに参加したことはない。さて今日も少し間をおいて学校にいくか・・・。

 学校に着いた学校は好きだ。授業では人と話す必要はないから・・。でも今日は違った。体育があるのだ。それもバスケであった。体育はなぜか得意ではあったのだが、人とコミュニケーションをしなければならない。これはとてもつらいことだ。

 少年体育中・・・・・・

 ああ、いらいらするなんでいつもこうなんだろうか、今回も最悪な気分だ。ボールなんて一回もまわって来やしないし、失敗はすべて私のせいにされるのだ。また会話がリフレインする。

 「ねぇ、ちゃんとディフェンスしてよ!また負けちゃったじゃない。」

 「で・・・でもさ・・ぼ・・ぼくよぃも、、ききききみのっほうが・・・わぅいかんじ。。だだぇいいぅか、、なんぇ・・ぼくぅだけぇぇ」

 「なに言ってるのかわかんないのよ!気持ち悪い!今度はしっかりやりなさいよね!」

 「いぁ・・・でも・・・あぁ・・。」

 「うるさいわね!」

 いつもこんな感じだ、なんでいつも僕だけこんなんなんだ!もういやだ、こんなの!



 夜が来たいつもの夜だと思っていた。でも違った。

 今日はいつもより眠れないな、、寝ようとすると今日のことを思い出す。

 しばらくそうしていると、強い雨が降り出した。そしてなぜか部屋の中なのに風の音がした。そしてそれは私の隣にいた。
 
 なんだ?何か気配がする。・・・でも、そんなことより寝るか明日は早い。

 「ねぇ。起きて。」

 声がした。艶やかな声が。君の悪い声が。母はこんな声はしていない。誰だ!

 私はとっさに振り向いた。

 なんだこれ、なんだこれ、なんだこれ!

 そこには女性がいた。とても美しい。しかしおかしなことに黒い羽が生えており。どことなく不気味な気配がある。

 「こんばんわ。驚いた?」

 「え・・・誰?」

 この時、私はなぜかはっきりと話すことができた。

 「初めまして、私は悪魔。・・というと聞こえが悪いから、そうねあなたの願いを叶えるものかしら。」

 悪魔?願い?どういくこと?ここはもう夢なんだろうか?

 「あなたはとても悔しいんでしょ、とても生き辛いんでしょ、だから私が来たの。あなたの願いを叶えてあげるために。」

 どうやら彼女は私の願いを叶えにきたらしい。でも私の願いとはなんだろうか?

 「願いって?何をしてくれるの?」

 「あなたはもっと人とうまく接したいんでしょ、人に好かれたいのでしょう?いまの自分が嫌いなのでしょう?それを私が解決してあげるの。」

 あぁ、これはやはり夢なのだ、そう思い始めてきた。
 
 「うん、僕は好かれたい、みんなと同じように楽しく過ごしたいんだ。」

 そんな風になればどれだけ幸せだろうか。

 「ならば契約しましょう。あなたにシャンプーをあげましょう。このシャンプーを使えば、あなたは人に好かれる人になるでしょう。しかし使うのをやめてしまえば、あなたや身の回りの人まで不幸にあってしまうでしょう。あなたはこのシャンプーが欲しいですか?」

 悪魔は美しい顔で私にそう言ってきた、契約か・・まぁ夢の中だなんでもしてしまえ。

 「あぁ、その契約結ぼう。」

 「それでは。」

 といって悪魔は私の手の甲に口づけしたこれが契約の形なのだろうか。

 「それでは、さようなら。」

 そうして悪魔は黒い影になったかと思えばスッと消えた。

 そろそろ夢が覚めないかな?そう思いながら夜のまどろみに体をゆだねた。



 
 目が覚めたいつもより、とても早く、すると目の前にはシャンプーがあった。

 「!?」

 あれは夢じゃなかったのか?いや夢にしては鮮明の覚えてる。しかしあんな羽のある女性が部屋にいるわけがないだろう。やはりあれは夢なのだろう。

 「うむ・・・。」

 とりあえず、シャンプーを付けてみることにした。水道がないので湖につながる川で顔や頭を洗いシャンプーもつけた。

 そしていつもと違う朝が来た。鶏が鳴いた。するとみんなが起きだしがやがやし始めた。

 「ねー早く学校いこー!」

 「今日は天気がいいから放課後山にハイキングにいこうな!」

 「朝だぜ!」

 いつもと違うのはその声が私に向けられていることだ。最初は家の前でなんかうるさいなと、思っていたがなんと私に話しかけていたのだ!そしておそらく人生で初めて人と話しながら登校した。

 少年登校中・・・

 今日は不思議だ何やら人がことあるごとに私に話しかけてくるし、なにも返事しなくても勝手に相手が納得し笑顔になる、しかも、みんな私のまわりに寄ってきて人だかりになるのだ。さておき今日も体育だ。

 少年体育中・・・・・

 今日の体育は異様だったボールは私のもとにいつも来るし敵も味方も私の方へ寄ってくるのだ。前に叱ってきた友達も。

 「今日はうまいじゃん!明日からもこんな感じでね!」

 と声をかけてくれる。とうとう私も君が悪くなってきた。これも悪魔のシャンプーのせいなのか?

 少年帰宅・・・・

 帰宅するときもみんなで送ってくれた。そして私を家に帰してはくれなかった。早く一人になりたいと話しても適当にちゃかして、済ますだけで、人もたくさん集まってきた。

 私はさらに怖くなった。近くにいつもの川があったので髪をつっこんんだ。そして水で髪を洗ったすると、みんなは私に興味をなくしどこかへ行ってしまった。

 あのシャンプーは本当に怖いものだ。そう思った。だからその夜にシャンプーを川に捨てることにした。夜に家を出て。川に行った。シャンプーのフタをとって川に流した。

「!?」

 シャンプーの白い液は流れているのに中身がほとんど減らない。私はよほど君が悪くなり、シャンプーをすぐにでも手放したい衝動に駆られ、容器ごと川に流れしてしまった。

 あぁ、これで終わったのだと思い。安堵した。今日のいつものない生活に疲れていたのか、家に帰ってベットに顔をうずめるとすぐに深い眠りについた。

 少年睡眠中・・・

作品名:シャンプーこわい 作家名:type1468