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母から私 私から娘へと ~悲しみの連鎖~

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 ――それからの半年間は思いがけずあっという間だった。
 会社の慰安旅行では神戸へ行った。淡路島へもその時初めて行ったのだが、そこの宿泊先に泊まって翌朝のこと。同僚の一人が、同室のみんなからお布団でぐるぐる巻きにされて、大騒ぎになっていた。何事かと慌てて駆けつけると、どうやら彼がオネショをしたらしい。その事情を知って、みんなで大笑いをした。
 オネショをした張本人は寝ぼけ顔で、なぜ自分が布団巻きになっているのか分かっていない様子で、益々私たちは笑い転げた。
 職場での日常の挨拶は「まいどっ!」だったが、ある時同僚の一人が私に「おいどっ!」と声をかけて来た。
「ん? おいど……?」
 私は意味も分からないまま同じように「おいど!」と返した。すると周りにいたみんなが、待ってましたとばかりに一斉に大爆笑だ!
「??? 何?」
 後で聞いて分かったことだけど、『おいど』っていうのはお尻のことだったらしい。知って改めて顔が赤らむのを感じた。

 伯父さんのうちは、食堂(レストランと呼べるような代物ではない)と、鯉の釣り堀を営んでいたので、仕事が終わって帰ると食堂の手伝いをし、休みの日はそれにプラス、釣り堀の手伝いをした。だから同僚の素敵な男性からデートに誘われても勿論行けなかったし、釣り堀に来る若いお客さんと話をしているだけでも伯父さんから注意された。伯父さんの家は嫌いではなかったけど、自由がなかった。だから私は、一人暮らしをしようと、仕事の帰りに内緒で不動産屋巡りを始めた。
 そんな折り父から連絡があり、実家の方へ帰って来てくれと言う。どうも体調が余り良くないらしい。入院するかも……などとも言う。仕方なく私は会社に事情を話して退職し、実家に帰ることにした。

 ようやく拓斗と母の一周忌を迎えたところだった。