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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼第二部・第二回】星が丘

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授業終了のチャイムが響く正月中学校
各教室からガタガタという音と号令の声が聞こえる
授業をしていた教師が教室から出ていくと生徒たちは鞄に机の中の教科書やらを突っ込み始めた
「あー終わった終わったー…帰るべ帰るべ」
京助が伸びをして言う
周りの生徒もあくびをしたり帰りに寄り道する先を話したりしていた
「おーお疲れー三分だけ時間くれよー」
やがて担任が教室に入ってきて戸を閉めた
なんらかわらない大まかな日常
朝起きて、学校いって、帰って、そして寝て
そんな日常何気ない日々
担任の話が終わると日直が号令をかける
立ち上がって鞄を持ち一斉に挨拶をし教室をワイワイと出ていく
「何難しい顔してんだよ」
坂田が京助の顔を覗き込んだ
「…何でもねぇよ」
「…そか…行こうぜ」
何でもないことはないってことを知ってる、わかっている坂田はそれ以上何も聞かなかった
幼馴染みだから少しだけちょっとだけだけど京助の性格はわかっていると思っている
自分から他人のやっかい事に首突っ込んでいくくせに自分のやっかい事誰にも頼らずは自分で抱え込んでしまう
「…もーちょい俺らにも出来ることくれよな」
「あ?」
「なんでもね」
ボソッと言った坂田
聞き取れなかった京助が聞き返すとため息をつきながら坂田が言った
「やっほー!! 帰ろーぜー」
隣のクラスの南が教室の後ろの戸口から声をかける
「おー今いくー」
京助が返事をした