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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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ツイン’ズ

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 ナオガイガーVからナオガイガーXに変身だ。ナオガイガーXは戦闘タイプで俺の身体に取り付けられていたパーツが鎧のように俺の身体全身を包み込み、右手には砲弾発射装置へと変化した。砲弾発射装置ってロック○スターに似ている。
 アルテミスの剣が俺の頭上に下ろされようとしていた。だが、今の俺はさっきまでの俺とは違う。ナオガイガーXの移動速度はマッハ1、こんな剣じゃ俺は切れないぜ!
 剣を避けた俺はすぐさまロック○スターをアルテミスへ向け砲弾を乱射する。
 砲弾は見事命中。煙を立てるアルテミス。
「き、昨日までのガン○ムとまるで違うぞ!」
「しつこいぞ!」
 俺は新たなボタンを押した。
「喰らえっ!!」
 ロック○スターから、強力な弾丸が飛び出すハズだったのだが……。実際に飛び出したのは万国旗とハト。俺はマジシャンか!?
 まずい、ボタンを間違った。説明書を読まなくては!
「それがキサマの実力か!!」
「ち、違う。これは運命のイタズラだ」
 剣はまたも俺に振り下ろされるが、それは難なく避けることができた。がしかし!! 人生そんなに甘く出来てはいなかった。完璧に避けたつもりが説明書を斬られた! Oh My God!
「何すんだ、大事な説明書だったんだぞ!」
「そんなこと知るか!」
 知るかなんって言われたら身も蓋ないだろーが。
「くそぉ〜っ」
 どうしたらいいんだ。俺はどうしたらいいんだ、教えてくれおやっさん!
 ……こーゆー時はあれだ。逃げるが勝ち。
「俺’アレを見ろ!」
 俺は上空を指差し俺’が気を取られた瞬間に逃げる作戦を実行した。
「何? 何かあるのか?」
 上を見上げる俺’――今だ!!
 マッハ1で逃走を謀る俺。だが、作戦は失敗に終わった。
「は〜ははははっ直樹♂、オマエの考えることなどお見通しだ!」
「……くっ」
 俺の前に立ちはだかる壁――アルテミスが俺を見下げている。作戦はバレバレだったのだ。
 窮地追いやられた俺はロック○スターを乱射した。
「撃つべし撃つべし撃つべし!!」
「見えるぞ! 私にも敵が見える!」
 ……くっ、もうダメだ。俺の頭上には今度こそ時空をも切り裂きそうな断○剣が振り下ろされようとしていた。最期くらいは俺だって名(迷?)セリフを……。
「ジ○ン公国に栄光あれ!」
 ……何も起こらない?
「!?」
 俺が目を開け見たものとは!!
「愛っ!?」
 そこには真剣を手にしてアルテミスの一刀を受け止めている愛の姿が!? なぜ愛が俺を!?
 鋭い目つきでアルテミスを見据えながら愛は俺にこう言った。
「直樹、おまえは世界についてどう思う?」
「は? なんだよいきなり?」
「世界はおまえを特別な存在へと……世界は本来、一人一人に与えられているのが原則だ。だが今のナオキは二人だ。君は好きな道を選ぶといい。しかし、自分の人生の選択権は自分に無いことが多い」
「意味がわからん」
「今は逃げろ。だが次に会う時は敵としてだ」
 風をなびき愛の美しい黒髪をふわりと持ち上げる。薔薇の芳しい香が辺りに立ち込めた。
 少し頭がクラクラする。俺はなぜだかわからないが愛の言うとおりに逃げようとしてしまった。
「サンキュー愛」
 俺はそう言い残すとこの場を後にした。……するわけないだろ!!
 俺はロック○スターでアルテミスを攻撃し、奴がよろめいた隙を狙って今度は愛に向かって星川からもらった銃を撃った。
 愛は気を失い倒れそうになる。俺はすぐさま愛を抱きかかえた。
「直樹♂よくもやってくれたな! 横からの攻撃は卑怯だぞ!」
「実戦において卑怯もなにもない、最後に立ってた方が勝ちだ。って言ったのおまえだろーが」
「それはさっきまでだ」
 俺に似ていい加減な奴だ。
 それよりもだ。愛を抱きかかえたまま戦うのは不可能だ。愛をどこかに……愛の寝姿って可愛いなぁ〜……じゃなかった。愛をどこか安全なところに……。
「ど〜なってんのこれは!!」
 俺がよからぬ妄想に歯止めをかけるかのごとく、女の子の叫び声が!!
 俺と俺’はその声のした方向を驚き顔(まぬけ顔)をしながら向いた。
「まったくあっちの世界から帰って来たと思ったらなんで学校が無いのよ!」
 唖然とした表情をしてしまった俺&俺’。
 俺らの目線の先にいる女の子はうちの制服を着ていた。金髪のツインテールの美少女……あっ思い出した。伝説の『アリスの左』の持ち主の鏡野[カガミノアリス]アリスか!?
 ちまたで有名な『アリスの左』という強烈なキックを持つツインテールの名前は鏡野アリス。1年の中でもかなりの美少女だ。だけどたしか彼女は数日前から行方不明になっていたハズ……?
 俺とアリスの視線が合った。
「直樹先輩? きゃ〜直樹先輩じゃないですかぁ〜……でも何ですかその変な格好は?」
「その件には触れないでくれ」
 そん時俺の頭にビビっとある名案が浮かんだ。俺って天才!
「鏡野さん、会長を頼む」
 俺はアリスに駆け寄り愛を預けようとした。
「え!? 愛さま?」
「説明は今度するから会長を連れて逃げてくれる」
「じゃあ今度デートしてくれるってことで」
「考えては置く」
「は〜ははははっ隙ありだぞ直樹♂」
 必死に俺が大事な交渉をしている最中に俺’は攻撃をしかけてきた。
「卑怯だぞ俺’」
「実戦に置いて卑怯などあるか」
「言ってることを統一しやがれ!」
 襲い掛かる剣を華麗且つ優雅に避けると、俺はその剣に乗り足場として上へと駆け上がった。
 アルテミスへ急接近した俺は全出力でロック○スターを打ち込んでやった。
 奇怪な音と火柱を立てるアルテミス初号機。
「直樹♂、今回は見逃してやるが今度は負けないからなぁ〜!」
 脱出ポットをアルテミスの機体から上空高くへと打ち上げられた。それと同時に爆発炎上するアルテミス。
「逃がすか俺’」
 ブースターをオンにして俺は俺’を追った。