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明月院編

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 新製品用の曲が出来上がり、それに合わせた写真撮影やCM撮影にも同行させてもらい、数日があっという間に過ぎた。
 その間、音楽について少しずつ勉強も進めている。
 とは言っても、社長と一緒に新作発表会に出席する私には、新製品のプレゼンを会場でやらなくちゃいけないという、とんでもない仕事も待ち受けていて、今はプレゼン用の資料を頭に叩き込んでスピーチの練習に明け暮れている。というのが正直な所。
 そして新作発表会の前日、仕事が終わる頃に明月院さんに話し掛けられた。

「これから少し出かけるから、一緒に来て」
「はい」

 もう、なんていうか、こういう突然の言葉にも驚かなくなってきてる自分が怖い。
 どこに行くんですか? とか、そういう事をいちいち聞かなくても、明月院さんと一緒に出かけるっていうだけでちょっと楽しいなんて思える余裕まで出てきてるもんね。すごい進歩。
 荷物をバッグにまとめ、明月院さんの後に付いて会社を出た。


作品名:明月院編 作家名:有馬音文