二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

衝動SSまとめ(drrr)

INDEX|2ページ/6ページ|

次のページ前のページ
 

静帝




2012/2/5更新

DRRR初書き。
怯える静雄さん。








――――――――――――――――――――









静雄さん



静雄さん




痛いです



痛い痛い痛い


痛いよ静雄さん









シンジャウヨ?







毎晩のように見る夢。
それはいつか現実となって降りかかるのかもしれない。
とても怖い、何よりも怖い夢。

この手が帝人の体に傷をつける。
それは日常的なこと。
でも決して慣れてはいけないこと。


『こんなのへっちゃらです。』


そう言う君が少しづつ自分の痛みに疎くなるのが恐ろしい。
慣れないで欲しい。
痛いと言って欲しい。

俺の過ちを叱ってくれ。

俺はお前を守りたいっ・・・・・・・




「静雄さん、大丈夫ですか?」

「何がだ?」

「なんだか浮かない顔してます。」

「・・お前も、」

「それは静雄さんが元気無かったら、僕だって悲しいです。」

「・・・・・俺が苦しいとお前も苦しいのか?」

「そうです。」


だから、ね?元気出して下さい。僕で良かったら相談にの―――



帝人、お前の言葉はいつだって優しい。
残酷なほど・・・・俺は苦しいんだ。
大切なものを手にすると、苦しくなる。
怖くて、傷つけそうで、
でも手放すことができなくて、

本当は幸せにしてやりたい。
そう思えば思うほど、苦しい。


俺が苦しいってことは・・お前も苦しいんだろ?
だったら、やっぱり俺はその手を離すべきなんじゃないのか・・・


「静雄さん、僕と離れるともっと苦しいですよ?」


「・・・・・・・ぇ・・」


「離れたら、今よりもっと苦しいです。」

「・・・帝人、」

「だから、一緒に居ましょう。」

「・・・俺は・・」

「よし、じゃあ・・・


バコッ


いったたたた・・・殴るのって痛いですね。」

「・・帝人?」

「静雄さんが僕を傷つけるのが怖いなら、僕も静雄さんを殴ります。
これでおあいこじゃないですか。」

「お前なぁ・・・」

「それに殴るのだって痛いです。」

「・・・・・。」

「心も痛いです。」

「・・・・・。」



「ね、おあいこですよ。」





なんでお前はそんなに優しいんだ?
なんでそんなに恐れないんだ?

俺はいつだって怖がっていたのに。


「抱きしめていいか?」

「聞かないで下さい、照れるじゃないですか・・」

「帝人・・、」


そっと優しく抱き寄せる。
痛くないように、その細い体を壊さないように。


「ん~物足りない。」

「・・・?」

「もっと強くギュッとしてくれないと嫌です。」

「でも、」

「嫌です。」

「・・・こ、こうか?」

「足りません。」

「こうか?」

「足りません。」

「これで・・・」

「足りません。」

「おい、これ以上は・・」

「静雄さん、痛いです。」

「わっ悪ぃ!!」

「嘘、もっとギュッてしてくださいっ!!」


痛いという言葉に急いで体を離すと、いたずらが成功したように笑った。
俺が驚いていると、帝人が俺の顔に向かって飛びついてきた。
重力に従って落ちるその体を受け止める。


「大好きです静雄さん、」

ギュッと抱きしめられた顔が痛かった。
でも、心地良いと感じた。

帝人もこう感じてたら・・・・嬉しい。


「帝人、大好きだ。」







俺は毎晩夢を見る。
それはいつか現実となって降りかかるのかもしれない。
とても怖い、何よりも怖い夢。

でも、この夢を見なくなった日、その日がきっと正夢になる日なんだ。


この夢を見る限り、

俺は・・・俺の手は



優しくなれる気がするんだ。




end


作品名:衝動SSまとめ(drrr) 作家名:おこた